「苗字こっち向いてー」
「ん?」
「パシャっとな」
「あ、勝手にとったな」
「まあまあ、ちゃんと盛って可愛くしてやったから許して!」
「そういう時は盛らなくっても可愛いって言って!」
「へいへい、いつも可愛いけどよー。でも、この苗字可愛くね?」
「…………舌が出てんだけどヤバくない?」
「そーいうやつなの!」
「へぇー、色んなスタンプがあるんだ。わ、耳が生えた」
「猫耳かわいいよな!画面越しじゃなくガチモンつけてくれてもいいんだけど?」
「ちょっと何言ってるか分からない」
「ちぇっ。あ、ここ押してみ?」
「ここ? あ、桜降ってきた!」
「綺麗っしょ?」
「うん、これ綺麗だ」
「気に入った?」
「うん!」
「じゃ、次これ」
「これ? …………ぶっっは!!」
「顔交換できんの。やばくね?」
「、か、かお、顔が私の、上鳴くん」
「俺はお前の顔」
「ひぃー!!何これおもしろっ、ははっ」
「これ爆豪にやろうと思ってさ」
「ぶはっ!! クソ笑う……!!」
「苗字も来てくんね?」
「い、い、いいよっ……」
「よっしゃー、さっきそこで見っけたから早速突撃じゃー!!」
「おーー!」
*
「惜しい上鳴くんと苗字さんを亡くしたね……」
「まさか、あんなことになるなんてね……」
「馬鹿だよアイツら!! 爆豪にS〇OWかますなんて!!」
「早かったね……突撃してコンマ七秒くらい?」
「いや、五秒」
「とりあえず合掌しとこうか」