#28 馬鹿らしいことをする

「苗字こっち向いてー」
「ん?」
「パシャっとな」
「あ、勝手にとったな」
「まあまあ、ちゃんと盛って可愛くしてやったから許して!」
「そういう時は盛らなくっても可愛いって言って!」
「へいへい、いつも可愛いけどよー。でも、この苗字可愛くね?」
「…………舌が出てんだけどヤバくない?」
「そーいうやつなの!」
「へぇー、色んなスタンプがあるんだ。わ、耳が生えた」
「猫耳かわいいよな!画面越しじゃなくガチモンつけてくれてもいいんだけど?」
「ちょっと何言ってるか分からない」
「ちぇっ。あ、ここ押してみ?」
「ここ? あ、桜降ってきた!」
「綺麗っしょ?」
「うん、これ綺麗だ」
「気に入った?」
「うん!」
「じゃ、次これ」
「これ? …………ぶっっは!!」
「顔交換できんの。やばくね?」
「、か、かお、顔が私の、上鳴くん」
「俺はお前の顔」
「ひぃー!!何これおもしろっ、ははっ」
「これ爆豪にやろうと思ってさ」
「ぶはっ!! クソ笑う……!!」
「苗字も来てくんね?」
「い、い、いいよっ……」
「よっしゃー、さっきそこで見っけたから早速突撃じゃー!!」
「おーー!」




「惜しい上鳴くんと苗字さんを亡くしたね……」
「まさか、あんなことになるなんてね……」
「馬鹿だよアイツら!! 爆豪にS〇OWかますなんて!!」
「早かったね……突撃してコンマ七秒くらい?」
「いや、五秒」
「とりあえず合掌しとこうか」