酔っ払い(ヒラムシフェンシング)

「爆豪と轟くん、ヒラムシフェンシングって知ってる?」
「「ブッ!!!!!、」」
「うわ、きたな……あー、折角のいいお酒が台無しだよ……」
「台無しだよはこっちのセリフだわ」
「どこから仕入れてきたんだ、それ」
「え? ほら、この間のA組の呑み会のときに峰田くんが『苗字、爆豪と轟とヒラムシフェンシングしてんだろって』」
「あの葡萄ぶっ殺すぞ」
「苗字はなんて返したんだよ」
「ヒラムシフェンシングが何かわからなかったから、それ何?って聞いたら2人に聞けって。調べようと思ったんだけど、虫って言うからちょっとご飯の席で画像ヤバいの出たらヤダなーって」
「……調べんでよかったと思えばいいんか、悪かったと思えばいいんか」
「善し悪しもねぇな」
「それで、結局ヒラムシフェンシングってなに?」
「「…………ひ、ヒラムシフェンシングってのは」」


〜後日〜

「おっ! 苗字!!アイツらに聞いたか!?」
「あ、聞いたよ」
「でっ、でっ!!やったのか、ヒラムシフェンシング!!お前ら3人で」
「やったけど」
「まままマジかァァァ!!!」
「あれ、全然面白くないじゃん。ひたすらに無視しながらフェンシング」
「……は?」
「爆豪がめちゃくちゃ弱かったんだけど、煽りに我慢できなくて爆破しちゃうし」
「は?は?」
「いやていうか、フェンシングの競技中って話したりしないし、ひたすらに無視するフェンシングってそれもはや普通のフェンシングだよね〜」
「アイツらせっかくオイラがアシストしてやったっていうのに……」
「あ、峰田くん今度爆豪たちが三人で呑もうって言ってたけどいつ空いてる?『好きに選ばせてやるから絶てぇ来いや?』って。何選ばせてくれるんだろ、美味しいお店?」
「……いや、命日だろ」