ミラと、ミラ
マルコの手引きした船に乗って旅客船ペリューンの船内入口近くに来ることが出来た私達は、積まれていたコンテナの陰に身を潜めて船内の入口を見ると
そこにはアルクノア兵2人が見張りをしている
「アルクノア兵」
「始まってるな」
他に見張りがいないのを確認したアルヴィンはマルコに「見張りをなんとかしてくれ」ってアイコンタクトを送ると、マルコは怯えながらも了解して、見張りのアルクノア兵に近づく
「潜入班のマルコです。緊急情報を伝えに――」
これで上手く見張りを何処かにやってくれたら、静かに船内に侵入が出来る。一応アルクノアのマルコなら大丈夫だろうって誰もが思っていた
「動くな。独断行動は処断対象だ」
ところが、マルコを見た見張り2人は武器を構えて話を聞かない
「ちょ…!話くらい聞いてください……」
「拘束した後で聞く」
マルコは頑張るんだけど、やっぱり話を聞いてはくれない。それどころか拘束しようとし始める
「やばいぞ、ヤツら徹底してやがる」
仲間なのに勝手な行動は処罰…マルコが自分で言っていたように彼が捨て駒だから?それとも私達が来てるのがバレてる?
どっちにしろ、このままじゃなかなか侵入できないし、マルコが危ない!
どうする?って小声でルドガーに聞くと
「作戦変更だ!マルコを助けよう!」
「わかった!」
その言葉で私達は一気に飛び出してアルクノア兵に攻撃をしかけた!
ルドガーとミラが先頭を切って攻撃をする中、私はエルとルルを守りながら精霊術で援護する
「はああっ!」
「ウィンドランス!」
「ぐあああ!」
両手に大きな盾のような機械を持ったアルクノア兵はルドガーの斬撃と私の術で倒すことができた
もう一人はミラが相手をしていたけど、そのアルクノア兵は動きが素早く、ミラの攻撃を防いで吹き飛ばすとダウンしている隙に銃を向ける!
「ミラ!危ない!」
私が助けに行こうとしたその時、ルドガーが骸殻に変身して銃を向けるアルクノアを斬る
…よかった。人を殺すのは嫌だけど、ミラが無事で本当によかった
「ナイス、ルドガー!」
「ああ。…大丈夫か?ミラ」
「油断すんなって。死んじまうぜ?」
「……その方が、よかったんじゃないの?」
ルドガーの心配とアルヴィンの言葉に息切れしながらそう冷たく言うミラ
……私や皆の言う事をここまで聞かないなんて
「ミラ!さっきから何で……」
「そんなはずないでしょ!」
「ジュード…」
何でわかってくれないの?そう怒ろうとしたら、後ろにいたジュードがそう怒鳴ったのを聞いて皆驚く
ジュードもここにいるミラがいなくなるのは嫌に決まっている……ミラ=マクスウェルじゃなくても仲間としてそう思っているだろう
「ミラさん自身は、そう思っているんですか?」
怒っているけど、どこか悲しみが含まれているような瞳で真っ直ぐミラを見てそう聞くが、ミラは言葉を詰まらせてジュードの質問には答えずにマルコに首相達はどこにいるか聞いた
「あ、ああ。中央ホールに集められてるはずだよ」
「助かったぜ、マルコ」
「悪い事やめた方がいいよ。マルコ、いい人っぽいし」
「はは……そうだな」
なんとかマルコを助ける事が出来たのを安心していると、彼はエルからの一言で苦笑しながらアルクノアを脱退することを決めたらしい
そうなればマルコは今、私達のサポートに回ってもらおう
話しも決まると「じゃあ、急ぎましょう」ってミラが先に船内に入って行く。その姿を見た私達は他の仲間と目を合わせると、なんとなく言いたい事がわかった
ミラを一人にさせるな。危なくなりそうだったら守ろうって
「(ミラ…ミラがいなくなるのは嫌だよ)」