見知らぬ場所




しばらく意識が遠退いていたが、ハッと気付いて目を開けると、変わらず洞窟のような場所で……



「あれ?さっきの人達がいない……」



そう、さっきまでいたあの男女の2人組みがいない

さっきまでのが夢でここからが現実か……?そう思ったけど、確かにさっきまで左腕を掴まれていた痛い感覚はあり、周りをよく見てみると


……やっぱり、さっきと変わらない洞窟のような所だけど

さっきと違って、なんだか怖い感じがした

静かなせい?いいえ。さっきも同じく最初は私1人だけで静かだった


じゃあ、この異様な感じは一体……?


するとまた私の後ろから誰かが来たみたいで、確認するために後ろを向くと



なんと、そこにはさっきの2人組みがいた!



「お前は何者だ!」

「ここはクランスピア社の地下訓練場だ。どこから入ってきた?」

「えっ!?」



あれ?この質問、さっき聞かれたのと全く一緒……って言うより最初に戻って再スタートしてるみたいだ

まさか……そう思っていると、女性が近づいてきた

……よし、一か八かやるか



私はすぐにサッ!と後ろに身を引いた



「っ!?」



やっぱり……女性は私の腕を掴んで連行しようとしてた!

この時、ある考えが浮かぶ



「(これ……もしかして、私タイム・リープしちゃったの!?)」



もうこれしか考えられない!だって、同じ事を繰り返してるから時が巻き戻った以外にあり得ない!

すごい!年頃になると出来るって本当なんだ!



「な、大人しくしろ!」



そう言って女性は私の行動に戸惑いながら、また捕まえようとした

しつこいな〜絶対に捕まりたくない!

ま、ここでまた捕まってもタイム・リープすればいいもんねっ!


私は余裕な気持ちで逃げようとした



その時



どこからか、奇妙な機械音とズシン!ズシン!と重たい音が地面に落ちる近づいてきた!



「な…何!?」



落ちる音というより、足音っぽい?


そう思っていたら………


後ろから巨大な機械がすごい音を立てて落ちてきた!



「「っ!?」」

「うわっ!?」



私も2人組みも突然の事に驚いてその場に固まっていると、巨大な機械はその胴体を支える四つ足でズシン!ズシン!と歩いて、頭に付いている大砲部分のようなものを私達に向けた

そして――――!




「「ぎゃああぁーーー!!」」

「きゃあああっ!!」




なんと、緑色に光る鋭いレーザー光線を撃ってきた!


私は右の二の腕に、そして右足の太腿に当たり、その場に膝を付く

攻撃が止んで当たったところを見ると、右の二の腕はかすり傷で済んでたけど、右足の太腿はかなり大怪我をしてしまった。骨までは行ってないけど傷口は大きくかなり出血していた

……痛い。すごく痛い!

だんだん痛みと出血が増してきた右足の太腿を、身につけていた長いスカートで巻いて抑える



そして、ふと一緒に撃たれた2人組みはどうなったのか周りを探して見ると…



彼らは撃たれた所から赤い血をドクドク…と流しながら

地面に倒れたまま動かなくなっていた




「うそっ!!こっこれ……死………!」




彼らは死んでる!?

まさか、そんな……信じられない!


信じられないけど、私も怪我をしたからこれは作り物じゃなくて本物の殺傷能力のある光線で………彼らは打ち所が悪くて絶命したとすぐに判断した

認めたくない現実に吐きそうになっていると、すぐに機械音がまた聞こえてそっちを見たら……


巨大な機械が私を目掛けて近づいてきた!



「や、だ、誰か……誰か助けてええぇぇぇぇ!!!」



この機械に攻撃されて怪我した足じゃ逃げられないし、もう恐怖で身体が動かない

出来ることはそう叫んで目を瞑って屈む事だけだ






すると






キィィィン!と何か金属を打ち付ける音が響いた



恐る恐る目を開けて見ると



そこには巨大な機械にナイフを刺して攻撃している人がいた



よかった!助けが来てくれた!

そう安心して思って見ていると、攻撃をしていた人は巨大な機械を踏み台にして飛び下り、私の目の前に下り立った



「え゛!!?」



そして、その人を見てびっくりして声を上げてしまった


何故なら…

体に赤くて変な金属みたいな部品をつけている髪の長い人だったからだ!



「(何あれ………仮面ライダーみたいな特殊なコススーツ?)」



驚きながらも赤い人に対してまじまじと見て何者なのか考えてると、赤い人は私の方に振り向き……


チャッと、さっき機械に刺したナイフを私の首すれすれな部分に当てた



「うひやぁっ!?」



いきなりまた命の危機になった!と、青ざめながら思わずそんな変な声を出して尻餅を付く



「………お前じゃないのか」



そう言った赤い人は「ハズレか」と言うように突き出したナイフを引いて、再び機械の方に向いた


あれ?さっきの口振りは……もしかして赤い人は私がこの2人組みを殺したり、機械を暴走させた犯人だと思った?

嫌だなぁ!そんなわけないじゃん!!あたしはむしろ最初から今まで巻き込まれている側だっつーの!

なんて赤い人の態度を不服に思っていると、赤い人はまた機械に攻撃をはじめた



「すごい…あんなに素早く動けるなんて……!」



赤い人は身体に金属付けていながら武器を持っている。相当な重量だと思われるのにあんな身軽そうに早く動ける姿に思わず魅入ってしまいそうだ

そして、巨大な機械が壊れたような変な音を出したと思いきや、中心から何かが黒く光り出した!



「(何あれ!?)」



何だ……まるでアニメとかで見る悪霊に取り憑かれている描写みたい

ん?でも機械が霊に取り憑かれたりするのかな?

まぁ、よくある怖い話では、パソコンや携帯で呪いの画像を一度保存すれば消してもまた出てくるって聞くし……デジタルにも霊現象はあるか


と思っていると、赤い人は黒く光る所にナイフを突き刺し引く抜くと、先端に黒く禍々しい光を放つ塊が出てきた

それを抜かれた機械は崩れ落ち動かなくなる


あれがコア?だったのかな?また動く様子は無いし……もう大丈夫だ!助かった!!


よくわからないけど、機械を止めた赤い人にお礼が言いたい!




「あの!さっきは…」




そう言いながら赤い人の所に行こうとしたら


ナイフに刺さっていた黒い物が


パキンッ…と割れた


すると、周りの洞窟……いや、空間全てがガラスのように割れて真っ暗になり歪み出した!




「な……何これ!?何なんだよおおぉぉぉ〜〜〜……!!」




あの光る人型に遭遇してから色んな事が起こり、何も説明ないまま巻き込まれてばかりな私は恐怖よりも苛立ちが出てきてそう叫ぶと、私の声は渦巻いて何も見当たらない空間の中に木霊して………また意識を失ってしまった

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