衝撃的事実




目を開けると視界に見知らぬ天井が広がり、そして自分がどこかのベッドに寝かされているのがわかった

そしてゆっくり起き上がると、医療器具が置いてる棚や人体図が貼っているのが見えて……ここは病院だと思った




「あ、目を覚ましましたか?今ドクターを呼んできますね」




近くで書類をまとめていた人が起き上がった私に気付いて、医者を呼びに部屋から出ていった




「町内の病院じゃないな………」




内装から判断すると、ここは行き慣れている病院とは違う

そうなればここは何処の病院だろう?

私は今までの事を思い出した



えっと、友達と下校して光る人型に遭遇して……

気づいたら変な洞窟みたいな所にいて、黒いスーツ着た男女の2人組みに絡まれて……

抵抗していたらいつの間にかまた1人になっていて、そしてなぜか時間が巻き戻ったようにまた2人組みが来て絡まれそうになったけど、2度目はどう来るかわかっていたから避けていると……

見たこと無い巨大な機械に攻撃されて怪我をして……

死を覚悟した時、赤い鎧みたいなのを身に纏った人に助けられて……

機械が動かなくなった時に、赤い人にお礼を言おうとしたら空間がおかしくなった



……ところまでしか記憶にないけど

えっと。どこまでが夢で、どこからが現実なんだろう?

そう考えてると、足にズキリと痛みを感じた

あの怪我したのは本物だったのか……なら、知らない場所に来てしまったのも現実だし、あの赤い人に助けられたのも現実




「(……とりあえず、赤い人と医者にお礼言わないと)」




そう思っていると、部屋のドアが開いて誰かが来た




「具合はどうだ?お嬢さん」

「あ………」




入ってきたのは、

左右に白金のメッシュが入っている黒い長髪で、赤と黒のストライプの目立つスーツを着た人




「(間違いない………あの赤い人だ)」




鎧みたいな金属を身に纏ってなかったが、髪型と背格好と顔立ちからさっきの機械相手にすごい早さで倒した赤い人だ!と確信した

へぇ、金属部品無くなると女性みたいな綺麗な顔しているなぁ……

それに、よく見たら綺麗なオレンジ色の瞳をしている……あんな風に人工感の無いカラコンあるんだぁ〜……




「おい、大丈夫かって聞いてるんだけど?」




うっかり黙って赤い人を凝視していたら、彼は質問に答えない私にムッとした表情になって不機嫌な感じにまた質問をしてきた




「あ、はい!すみません、大丈夫です……」




慌てて答えると、赤い人は「ふぅん…」と軽く素っ気無い返事した

あれ?あまり心配されてない?なんか、冷たい人なのかな……?




「君はエージェントか何かか?」

「え、エージェント…?」




それってたしか、海外映画ではスパイの事。そして現実の日本では旅行会社とかで代理人をやる仕事……の事だよね?




「いえ、私はただの学生です。気付いたらあの場にいて…」




到底信じてくれなさそうな言い分だが、これは事実。嘘を言っていない

逆になんでここに居るのか、私が知りたいくらいだ




「気付いたら、いた。か………」

「(信じられないですよねー)」




私の言葉を聞いた赤い人の心境を考えると、内心そんな風に苦笑した




「まぁいい。お嬢さん。どこから来たんだ?」




赤い人は私の言った事に対しては何も言わず、続けて聞いてきたから詳しい住所は省いて住んでいる町名だけを話した




「………どこだ、それは?」




赤い人は首をかしげた

あれ?もしかしてこの人は、県外から来てて土地勘が無いのかな?

そう思って私は、ベッドの横に置かれていた自分の鞄を開けてある物を出そうとした




「学生証…どこだ…?」




そう。自慢ではないが、私の通う短期大学は地元で有名な所

この短期大学の者だってわかれば大丈夫だと思って証拠として学生証を見せようと、鞄の中を探す




「あれ…?奥に行ったのかな?」




なかなか見つからない

仕方ないから、鞄の中にあった物を出してベッドに置いた




「おいおい、お前本当に学生かぁ?」

「学生ですよぉ〜」

「……こんなの持ち歩いてか?」




はい、参考書はみんな短大に置いてきて

鞄の中に入ってるのは…

ゲーム雑誌にファッション雑誌、自分の好きな漫画、友達から借りた漫画、化粧品入れたポーチ、スナック系のお菓子たくさん…

それを見た赤い人は呆れてしまい、私は苦笑しか出来なかった

けど、今日は真面目に講義を受けたぞ!……途中で寝て終わってしまったけどね




「え〜っと……あれ?」




中のスペースが空いてきた時、奥にキラッと光る物を見た

それを取り出すと





それは薔薇の形をした透明な物が付いたブレスレットだった




綺麗…これは水晶でできているのかな?

飾りを動かすと、光の屈折でキラキラと不思議と優しく光っているように見えた



けど……私はこんなの持っていない

じゃあ、なんで鞄の中に入ってたの?



って考えたけど、今そうしている暇は無い

この赤い人になんとか住所を説明して家に帰してもらわないと



そう思って赤い人を見ると



何故か驚いた表情をしていた




「それ………」

「え?」




赤い人はこのブレスレットをジッと見る




「あ、もしかして…これは貴方のですか?」

「………」

「すみません。けど、盗んだわけじゃないんです。気付いたら中にありまして…」




肯定も否定もしない彼にとりあえず謝ってみる



すると、突然




「悪い。事情が変わった………来い」

「えっ!?あの、どこにですか…!?」

「社長室」

「え?!」

「ここの社長に会わせる」

「えっ社長?なん……!」




なんで?と聞きたかったが、赤い人は私の左手首を掴んで強引に引っ張って社長室に連れて行った


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