稲妻轟く研究所





ヘリオボーグ内にはアルクノアの戦闘員の他に、奴らが開発したであろう戦闘機も巡回していた




「やぁぁぁっ!!」




私は戦闘機に鞭を絡めて、その上に乗って動力源を目掛けて短剣を突き刺す!

しばらくして、戦闘機は動かなくなり地面に崩れた




「見た目可愛いのに、おっかない戦い方するんだな」

「機械相手だけにね。流石に人間相手にこんなやり方しないよ」




アルヴィンにちょっと驚かれながらも、苦笑してそう答えると突然彼が正面を向いて「また来たぜ!」って武器を構える

私達も見ると、そこにはアルクノアが3人いた!

急いで武器を構えようとしたら・・・

アルクノアの女性兵が撃った銃弾が、私の右手を掠っていく




「痛っ…!!」




その痛みで武器を落としてしまい、反撃が出来ない…!

なんとかしようとしていると…


ルドガーとジュードとアルヴィンが3人で何とか片付けたみたい

よかった…

そう思っているとエルが来て「大丈夫?」って武器を拾ってくれた




「うん、大丈夫だよ」




私は持っていたアップルグミで回復して手を動かせるようになり、エルから拾ってくれた武器を受け取る




「バンバン撃ってきやがって……こっちも、もっと飛び道具が欲しいな」




たしかにアルヴィンの言うとおり、このパーティで飛び道具系の武器を持っているのは私とアルヴィン

けど、私の鞭は当たる距離が限られているし、アルヴィンの銃はあくまでメインの武器である大剣の補助的なものだし……

そう思っていると、上から誰かが降りてきた!

アルクノアか!?って身構えてよく見ると……





「ふっ、いいところに来てしまったなようだな」




そこには、格好つけながら掛けていたサングラスを外して私達に話しかけるイバルがいた




「イバル…!」

「またこの人!」

「ご挨拶だな。わざわざ新兵器を持ってきてやったというのに」




エルはこの前ルドガーにハンマーを渡した変な人がまた現れたって指を指しながら言うと、イバルは2つの銃を取り出して見せる

……そしたら、本人はそのつもりはないけど引き金を引いてしまい、銃から一発、銃弾が発砲された




「あっ、危ねぇ〜…!」




真近で銃声を聞いてしまい、かなり驚いたイバルはそのまま固まっている




「イ、イバル……大丈夫?」

「だ、大丈夫です………ルトガー!見ての通り、危険な武器だ。扱いには十分気を付けろ」

「あ、あぁ…」




そう言われながら渡されたルドガーは、複雑そうに受け取るとエルが「あなたがね」ってじと〜とした目でイバルにツッコんだ

私達もイバルに呆れていると

「さぁ、構えろ!使い方を叩き込んでやる」って、またイバルの新しい武器の使い方練習が始まった




「行くぞ!」




そう言ったルドガーはすぐに引き金を何度も引いて、大量に発砲する

…あ、またルドガーの逆襲が始まった




「ふっ、そうはいかない!」




なんと、イバルは持ち前の素早さでサッと避けてルドガーとの距離を詰める

おお!あのマクスバードでのルドガーの攻撃の仕方を覚えて、イバルも本気で来るか…!?

今日は接戦になるのかって期待して見る




「そこだ!」




ルドガーの銃を離そうと、持っている手を狙って剣を振る



しかし




「よっと!」




ルドガーはそんなイバルの前でジャンプをすると、その勢いでイバルの頭に踵落としをした!




「ぐわっ…!?」




そして、バック回転して距離を長くおくと、そこから一気に銃を発砲した!




「ぐわああっ!」




……急所は外しているけど、やりすぎ

やられたイバルは倒れていたけど、よろよろと立ち上がりルドガーに一言




「よ、容赦なく叩き込んでくれたな……俺じゃなきゃ死んでるところだ!」




って、指差して悔しそうに言った

ルドガーはまた「してやったぜ」って言わんばかりの顔をして笑う

…はい、2回目ですね。イバルお疲れ

やっぱ熱くなりすぎると、冷静になっている人には敵わないのか?

その時ジュードが見かねて「大丈夫、イバル?」ってイバルを心配すると




「ふん……妙な気を遣う誰かよりよっぽどマシだがな」

「………」




って意味深な事を言った

……そっか、2人はミラに関して色々思うことがあって、ぶつかり合ったもんね

そう思っていると、イバルは私に何かを渡す




「そして……リルさんにはコレを」




それは…紫の宝石が付いたストラップだった




「あれ?私には武器は無いの?」

「す、すみません!」




マクスバードの時みたいに、ルドガーの攻撃で体力消耗している所にまた私がおふざけで攻撃してくる!って思ってのかすぐに謝って頭を下げるイバル




「あははっ、ごめんね。そんなつもりは無いから……これ綺麗ねありがとう!」

「本当ですか…!?」




イバルは頭を上げて、嬉しそうにする私に聞いた




「それ…俺の手作りです」

「え?そうなの?」

「はい、リルさんが無事でありますようにって願いを込めながら…」

「えー!本当に嬉しい!!大事にするね」




私がそう言ってストラップを見ていると、みんなもそれを見て「二・アケリア伝統の布を使っているね」とか「イバル器用だね〜」とか「綺麗ー」って言って絶賛している

それを見たイバルは安心して「じゃあ、俺はこれで…」って走って行こうとしたら、ルドガーにやられたダメージがまだ残っていたせいか、途中で転んで起き上がり……仕方なく、片足を引きずるようにゆっくり歩いて行った

そんな彼の様子を見ていたアルヴィンが「巫子殿、相変わらずだな」って笑いながらイバルの後姿を見て言う

何はともあれ……ルドガーに新しい武器が手に入り、これでアルクノアに負けないぞ!って意気込みが高まった

私は貰ったストラップをさっそくGHSに付けて、急いで開発棟の屋上を目指す

















進んでいくと、T字路の右側から四つ足で歩くアルクノアの戦闘機が来た!

私達は武器を構えて破壊しに行こうとしたら…



突然、反対の左側の方から黒と紫色が混じった閃光が走ってきて、アルクノアの戦闘機を破壊した!

これは……精霊術?それにどこかで見たことあるような…




「ふぅ……もういませんね?」




そう思っていると、その左側の通路から…


薄い黄緑の髪をツインテールにしてピンクのワンピースと紺色の上着を着た女の子と、女の子の隣で浮く紫とピンク色のダイヤ柄模様のひょうたん瓜みたいな物体がこちらに来た

あの子達は…!




「エリーゼ!」

「ジュード!」

「アルヴィンもいるー!」




ジュードが言ったように、この子はやっぱりエリーゼ!そして見間違うはずないティポ!

わああああ!可愛い!前作より大人っぽく前髪を少し分けているけど、やっぱり癒し系だああ!!

そしてティポォォォォ!実際に見ると本当に柔らかそう…

そこでアルヴィンがリーゼ・マクシアの親善使節が来ているってのを思い出して聞くと「はい。わたしたちの学校が選ばれたんです」とエリーゼは答えた

ルドガーとエルはこの子もジュードの知り合いか?って思っていると「エリーゼとティポだよ」って紹介する




「あなた達は、ジュードのお友達ですか?」




それを聞いたエリーゼは私達に聞いてきた

すると「こんにちはー」ってティポがふわふわ飛んで近づいてくる


ああああああ!!あああの可愛いティポが…!生ティポがこっちに来る…!!

落ち着け!落ち着けあたし!アルヴィンの時のように変な動言しないで、あくまで初対面としての動言を…!!

そう思ってだんだん近づいてくるティポを、内心興奮しながら待っていると…




「……変なの!」




ってエルが一言言うと、ティポは驚いてすぐにエリーゼの後ろに隠れてしまった

ああああああ!!ちょ…エル!たしかにヌイグルミが喋って変かもしれないけど、可愛いじゃないか…!なんてことを!

って言いたかったけど、そこをぐっと堪えてどうするか見守っていると…




「ティポっていうんですよ。仲良くしてね」

「ねー」

「……やっぱり変!」




エルは再度ティポを変って言うと、ティポとエリーゼは少し落ち込んで下を向いてしまった

あぅ…エリーゼ、ティポ頑張れ!




「エリーゼ、友達も一緒だったんだろ?」

「急に襲われたんだー」

「ティポを持ってて助かりました」

「学校のみんなは、エリーゼが安全な部屋へ避難させたよー」




アルヴィンとエリーゼの会話に「バランって人も?」って聞くエル。するとエリーゼはなんだか申し訳なさそうな表情をして言った




「バランさんは…わたしたちを逃がすために、囮になって……」

「開発棟の上の方に残ったんだー」

「だから、助けを呼びにきたんです」




そんな事があったなんて……




「そうだったんだ……まだ幼いのに1人で頑張れるなんて偉いな。私だったら怖くて動けないのに」

「い、いえ…ティポがいましたから…」

「エリーゼは頑張り屋だもんねー」




私の言葉に嬉しいと思ったエリーゼは頬を赤くして照れながら喜び、ティポは満更でもない様子で笑顔になる




「案内頼める?」

「もちろんです」




ジュードにバランがいる所まで案内を頼まれたエリーゼはそれに了解すると、外で雷が鳴る

あぁ…ただの雨じゃなくて雷まで…かなりの悪天候だな〜って思っていると、エルが身体をビクッと振るわせた

それに気づいたエリーゼが「雷……怖いんですか?」って聞くと「べ、別に!」って強く否定する

あ…またエルの強がりだ

そこでわたしは「大丈夫だよ、私も雷嫌いだから…」ってエルに言おうとしたら


さっきよりも大きな音の雷が鳴る!




「きゃあああ!」




それに驚いたエルが悲鳴を上げた!


その時…


周りの空間が歪み、目の前が真っ暗になる


[TOP]