謎も夜も深く
いきなり探していたユリウスさんと遭遇してしまい動けないでいる私とイバル
えっと、まずは何をすれば…
「ごっ…ごごご機嫌ユリウス様!今までどちらにおいでで?」
「なんで挨拶するんですか!しかもお嬢様風!?」
「だって、他に思い付かなかったから咄嗟だよ!」
そう、本当にどうしたらいいのかわからなかったため、当たり障りのない挨拶をしようとしたら可笑しなものに…
自分でもこれはやってしまったなって思ってユリウスさんを見ると
「何故だ…」
「はい?」
「何故……お前がここにいるんだリル!!」
すごく動揺した様子で私達を見るユリウスさん
ええっ?そんなに驚く事かな〜?
…ん?でも待って。ユリウスさんはなんで私だけにここにいるんだって言ったよね
あれ、イバルはスルー?分史世界に直接関わってないから?そうだとしてもそんな扱いは酷いなぁ〜
そのイバルはと言うと…自分の名前が出なかったのに気付いたのか気付いてないのか、私の隣から一歩前に出て言った
「ふっ、お前が何処に居ようとクランスピア社にはお見通しなんだよ!」
お決まりの格好つけたポーズをしてビシッと言うイバルは爽やかなドヤ顔で一回私の方をチラ見してユリウスさんに向き直った
……思わず笑いそうになったけど、今はユリウスさんから目を離さず警戒して様子を見よう
そんなユリウスさんは「何を言っているんだ…!」って動揺したまま私達を交互に見てて困惑している
なんか…様子がおかしいような…
「おい!何やってんだ勝手にはぐれる……!?」
ユリウスさんの様子を窺っていると、横の狭い路地から私達を見つけて叱ろうとしたリドウが来た!
そしてリドウも私達の前にいるユリウスを見つけてかなり驚いている
「ユリウス…!」
「リドウ!これは何なんだ!何故リルがここにいる!」
リドウを見たユリウスさんは怒りが混じる困惑した様子の声で、リドウにそんな質問をする
ユリウスさん…?一体何を言っているの?
ん〜…もしかして、ユリウスさんの情報ではリドウとイバルしか来ないって聞いたのかな?
けど、ユリウスさんの実力だと私がいてもいなくても戦って切り抜ける事は出来そうなのに
「何故って……そりゃあ俺の大事なパートナーだからなぁ」
ユリウスさんの質問に対してリドウはそう断言しながら、私の肩に腕を回した
何を?そう疑問に思っていると、リドウは顔を近づけてきた!まさか…
「ちょっ…!こんなところで…止めてください!」
「いいだろ?本当の事だし、見せつけてやろうぜ」
「見せつける必要なんてありません!言葉で十分に伝わったはず…」
「嬉しいくせに照れるな」
「いい加減にして下さい!場所と状況を考えろーー!!」
つい素になったけど、リドウは止めない
…そりゃあ、大事なパートナーって言ってくれたのはすごく嬉しいけど
この行動は周りに誰もいない所でならよかったかもって考えた
とりあえず今はリドウから離れてユリウスさんの行動に警戒しないと…
「あ…あの…二人とも、その辺にした方が……」
あぁっ!イバルも私達を見て何とも言えない表情をしている!こんな上司と先輩はウザいよね…ごめん
こうなったら、足でも踏んでやろうかと思った。その時――
「そうか……お前、騙したな!」
ユリウスさんはリドウにそう怒鳴った
驚いた私達はユリウスさんの方を見ると、彼は困惑した様子は消え、なんだか怒り狂っているような表情で私達を睨んでいる
にしても、騙した?何の事なのか聞こうとした
その時
「なら、力強くで奪うまでだ!!」
剣を構えだした瞬間、ユリウスさんの体が黒く怪しい煙のようなものに包まれ、怒りでつり上がった目は赤く光る!
あっ!あれは…!
「なっ…!ユリウスが…!?」
「時歪の因子だったなんて…!」
「あれが時歪の因子…!」
予想外……多分私だけではなく、イバルとリドウもそう思ったに違いない
剣を振りかざしてきた時歪の因子ユリウスさんにリドウは素早くメスでガードした!
「ボヤッとするな!死にてぇのか!?」
「すみません!行くよ、イバル!」
「…はいっ!」
予想外な事と初めて見た時歪の因子で、その場で唖然と見ていたイバルに声をかけて、私達も戦闘に入った