衝撃的事実
「え……私の知らない世界?」
な、何この人……まさか頭おかしいんじゃ……
いきなり何て事を言い出すのかと思っていたら、ビズリーさんが後ろの窓を指して外を見るように言ってきた
言われた通りに窓から外を見ると
そこは日本の都会に似ているが、どこか違った街並みが広がっていた
なんだ?何が違うんだ?って思うよりもまず確実なのは……この街並みは私のいた所じゃないって事だ
「何、この街……!」
まさか、こんな、本当に……
いや、そんなわけない!そうだ!バーチャルだ!これはきっと今流行の3D映像!
だってよくよく考えたら機械が暴れて人を殺したりするなんて、そんなSF映画じゃあるまいし……ここは映画製作会社に違いない!
……って言いたいけど、画面独特の電子の乱れが見えない。本当に現実にある光景みたいだ……今の技術ってこんなにクオリティ高いかな?
「君は、君の居た世界からこのエレンピオスに招かれたんだよ」
更に続けられた言葉にも引っかかる。エレンピオス?どこかで聞いたような…
でも、それより気になったのは……
「招かれたって……誰にですか?」
「精霊の王、オリジンにだ」
「オリジン……」
招かれたって聞いて、誰かに誘拐されてきたのか不安になったけど……精霊の王?
うわっ!!またおかしな発言キターーーー!!!
もう、ホントこの人マジで関わっちゃいけないヤバい分類じゃ……
って踵を返して逃げようかと思ったけど、オリジンって単語もどっかで聞いたような気がして、それについて思い出そうとした
オリジン……オリジン……
……あ、たしか私の持ってるゲーム。テイルズのファンタジアとシンフォニアにそんな名前の精霊がいたな!
……あっ!更に思い出した!エレンピオスってたしかエクシリアに出てきた世界名だ!断界殻が解放されてリーゼ・マクシアと繋がって……
……………ん!?
まさか……
「あの……ちなみにこの街は何て名前ですか?」
「ここはトリグラフだ」
「トリグラフ…!」
間違いない、その名前はあのエクシリアで出てきた街の名前だ
じゃあ、私は……本当に違う世界に……
ゲームに……
「トリップしてきたのーーーー!!?」
私は思わず、見ず知らずの人たちの前で叫んでしまった
「嘘……信じられない……」
信じたくないけど、それならSF映画みたいな事が現実として存在しても可笑しくない…
そう思っていると、ビズリーさんが言った
「すぐには事態を飲み込むのは無理だと思うが、ここで生きていくための提案を出したい」
ビズリーさんが強く真っ直ぐな目で私を見る
「君を我が社のエージェントとして迎えたい」
「えっ…エージェントォ!?」
いきなりそんな事を言われて、私は驚いたし焦った
「むむむむ無理だと思います!私みたいなのがそ、そ、そんな賢そうな難しい仕事はでっででで出来ないですぅ!!!」
テンパりながらも、必死にそう訴える
それに関しての勉強なんてしてないし、なんかこう……エージェントに必要な検定の資格も持ってるはずない
「大丈夫だ。学力だけが全てではない。器を見ないとな」
私の様子を見て笑いながらそう言ったビズリーさん
安心……って思ったけど、それ以前の問題がある
「でも、なんで素性の知らない私をここに雇わせるんですか?」
「そうした方が君のためになる。君はここの世界がわからないから衣食住に困るだろう。我が社の一員になれば、その施しをする」
「なるほど……」
「それに君なら我が社に充分貢献できるだろう」
「なぜ、そう言えるんですか?」
「その事も含めて……まず、この会社がなんのために作られたかを話そう」
そう言ってビズリーさんは世界の事とエレンピオスの歴史、クランスピア社について話してくれた