京都伏見高校に潜入!?



前に翔君とユキちゃんと出掛けた時に「こっちに行けば翔兄ちゃんの高校があるんよな?」「おん」って会話を聞いててその道を見つけて進み、とりあえず学校と言うからには大きな建物だろうって思いながらそれらしきのもを探すと

しばらく歩いた先に、大きくて横にも広そうな建物が見えた






「ここかぁ〜」




学校と聞いていたから、訓練兵の教習所みたいな建物だろうって思っていたけど…

なんだなんだ!この国の学校のデカさは!まるでウォール教の教会並みで造りがまた変わっているだと…!?

そう門の前で驚き、そして静かに高校の入り口に入った俺は思わず好奇心が高まり探検したくなったけど本来の来た目的を思い出し、玄関から身を乗り出して中を覗いて翔君を探した


だけど、その場から動かないで探すから当然見つからない。それどころか翔君以外の人がいないからもう中に入って探すしかないなって思い、靴を脱いで変わった素材で出来た床を歩いて人がいそうな所を探し回る
























「にしてもホント広いな……」



外から見てデカくて広いって驚いたけど奥行きもかなりあって廊下も長く、階段から考えると三階建てというのもわかって抑えている冒険心が再び甦りそうだった


その時




「あの……ここで何してはりますか?」




そんな声が聞こえて「ようやく人発見!」と嬉しく思って、翔君がいる場所を聞こうと振り向くと、そこにいた人は翔君と同じ学ランと呼ばれる制服を着た男子高校生で……




「あれ?君はこの前の……」

「あ!たしか……」




そう。そこにいたのは、あの時の買い物で出会った翔君の知り合いで……

えっと…え〜……名前が浮かばない。たしか……えっと……



「い……い………アルシンド君だっけ?」

「なんで“い”言うてたのに“い”付かない名前になるんや!?」

「あははっ!ごめんごめん……石垣君だよね?」




少しボケてみたところ意外にもツッコんでくれて、驚いてまた嬉しくなったけどすぐに謝って本当の名前で呼ぶ

そう。この人はたしかいつぞやに会った石垣君だ。そう呼ばれた彼は「はい」って笑顔で答えてくれて話は本題に入った




「御堂筋の知り合いの子やよな?こんなところで何してん?」

「それが……翔君の昼飯を届けに来たんだけど、翔君が何処にいるかわからなくて」

「そうやったんか!わかった。俺が連れて来るから君は学校の外で待っとってくれへん?」

「え、いいのか?なら俺も……」

「あの、聞いてもええ?ここに入ってくる時、職員の誰かに断った?」

「いいや。誰もいなかったから入ってきたんだが…」

「あ〜……せやったら、外で待っとった方がええで?一応関係者以外は許可が無いと入れんからな…」

「えええー!!?」





石垣君から衝撃の事実を知った俺は、なんて事をしてしまったんだ!って青ざめる

早くに出ていかないと、もし石垣君以外の誰かに見つかってバレて不法侵入者として捕まれば翔君や久屋家に迷惑がかかる…!

石垣君に翔君を呼んでもらうように改めて頼んだ俺は急いでここから出ようと、来たところを戻ろうとした



「お、いたいた!石や〜ん!」

「っ!?」



なんと、戻ろうとした先の階段から新たに別の男子高校生が二人こっちに来た!

当然ながら見つかってしまった俺は慌てて他に逃げ道は無いか探したが見つからず、翔君から止められている立体起動を持ってくればよかったと後悔しながら、遅いとわかっているけど石垣君の後ろに隠れる



「え、え……?」

「石やん。その子…誰?」

「ああ。この子は……」

「座敷童です!」



咄嗟に言った俺の言葉に「はぁ?」って言うように唖然とする三人

見つかってしまったなら仕方ないけど、せめて翔君の関係者だというのがバレないように、この前テレビで見た日本の幽霊?とやらを名乗って切り抜けようとした



「や、あの…どうしたん?急に……」

「悪いけど話を合わせて!俺の事は煮ようが焼こうが好きにしていいが、翔君は無関係にしてくれ…!」

「は?いや、訳がわからんけど……」



必死に小声で話したのにわからないだと…!?

ハッ!まさかこいつは俺に協力するフリをして、後々に翔君と一緒に憲兵に付き出すつもりなのか…!?

しまった!俺とした事が、平和な世の中だからって油断していた!完全に罠にかかっちまったな




「(ごめん翔君。高校とやらは立ち入り許可が必要だと知らなかったとは言え、不法侵入者となってしまって君に迷惑をかけてしまって……本当に……)」

「何してんのや。ザク共」

「っ!?」




呆れている様子で言うこの聞き慣れた声はもしかして!って期待しながら聞こえた方を見ると……探していた高身長でひょろっとした体型の男の子、翔君がそこにいた!




「石垣君、理科の先生探しとったで……って、!?」

「翔くううぅーーん!!!」




俺に気づいた翔君は驚いてなんでここにいるんだ!?って言わんばかりの表情だけど、俺はようやく会えた嬉しさに猛ダッシュして翔君に抱き付く




「探したよおぉぉ!会えてよかったあぁぁ!って、そうじゃないなぁ!逃げてえぇぇ!!俺も後で行くからあぁぁ!!」

「ファッ、ファッ!?な、なんやいきなり!!」

「み、御堂筋!あのな、これは…」

「ええ!?その子、御堂筋とも関係あんの!?」

「まさか、複雑な事情が…」




俺がここに来た理由を言う前に……

会えた嬉しさと来たら一緒に憲兵に付き出される心配がごっちゃになり自分でも何言ってんのか分からないけど必死に訴えていると、石垣君はこの状況を翔君に話そうとしていて他の二人は何がどうなのか聞いてくる


誰も何とも答えられないから、てんやわんやになってしまい話がまとまらない




「だあああ!少しは落ち着けやぁ!ザク共!!」




そんな時に翔君がそう一喝して、俺達にチョップして静かになった。ううぅ……今のは今まで食らった翔君の攻撃の中で一番痛いかも

そう思っていると、静かになったところで翔君が「何があったか説明しぃや」って俺を見てきたからここに来た理由を話し、知らなかったとは言え不法侵入してしまったのも話して謝る




「ファ〜ほんま面倒事起こして……」

「ごめんなさ〜い」

「これに関しては助かったけど、もう少しここについて理解してから来ぃや」




俺に呆れつつも小声で届けに来てくれたのにはお礼を言った翔君は、俺にさっさと久屋家に帰るように言って何処かに行こうとする




「あ!待って!」

「……なんや」




彼を止めて俺は少しあるわがままを言ってみた