生活費と彼の心配




すぐに就職先が決まったのを報告すると、久屋家から祝福してくれて頑張ってな〜とかの応援をもらったけど、翔君だけ「高校行きたないわ〜部活だけやりに行ってあとは引きこもりたいわぁ〜…」ってまだ認めてくれない

全く、なるべく翔君に迷惑かけないようにするつもりだけどなぁ〜……多分

そうして、出勤日がきて借りている黒いスカートスーツに着替えて朝食を食べ、翔君達と一緒に家を出る




「行ってらっしゃいユーリィちゃん。初出勤頑張ってなぁ!」

「ありがとうございます!行ってきます」




玄関まで見送りにきた伯母さんに行ってきますを言って、ユキちゃんとユウタ君と伯父さんにも挨拶をして分かれる




「さーて、翔君。俺達は行く場所が同じだから一緒に………って!もういねぇだと!?」




そこにいるであろう翔君の方を向きながら、一緒に行こうって話すけど、そこには既に翔君はいなくて遥か遠くでロードに乗って行ってしまっていた




「なんだよ、なんだよー!そこまで嫌がるのかよー!!」




別に時間はまだ余裕はあるから、俺は俺でゆっくり行けばいいんだけど、一緒に行ってくれなかった事がなんか悔しい

まぁどうせ一緒に行こうって言っても俺にスピード合わせくれないだろうから、俺が翔君に合わせなければならなくなる。けど、自転車を漕ぐのが意外と体力を使うから朝からそんな大量に使えないからなぁ〜…って考えていると、ふとある事を思い付いて久屋家に戻る




「あら!ユーリィちゃん!どうしたん?」

「すみません、忘れ物して……」




俺は家に置いていたあるものを風呂敷に包んで、こっそり持って行った

























「(あいつは一人で来れるやろう……せやから、家からずっと一緒なんて冗談じゃないわ)」

「ふぃー!追い付いた!」

「ファ!?」




あるものを使った自転車の運転は予想以上に速くて、高校に入るところの翔君に追い付く事ができた!俺がすぐに来れたのを翔君がすごく驚いて信じられないって目で見てきた




「なー。自転車ってどこに置けばいいの?」

「……こっちの駐輪場や」




ここからは俺が聞いたから、案内してくれる。そこは高校の体育館とやらの近くにある自転車を置く場所。翔君は部室に置いてくるから俺を案内した後にさっさと行ってしまう

さて、まずは職員室に行かなければ





「じゃっ翔君。またあとで〜」

「(ただのママチャリで、僕に追い付いてこれた……?ありえん!おそらく近道使ったんや……!)」



納得のいかない表情を浮かべる翔君をクスクス笑いながら、それぞれ行く方向に向かった