京都伏見高校の図書室に勤めて二週間くらいが経つ。その時から翔君達の部室に行かなくても大丈夫になってきて代わりに今度は石垣君達が図書室に来るようになった
“石垣君達”って言っても、翔君は来ないけど。まぁ一緒の家に住んでるからでもあるし、他のメンツと仲良しするとかは不要だって事で、高校内ではあまり会わない
「そういやぁ、前よりユーリィさん見に来る奴ら少なくなったんやない?」
今日も昼休みに図書室に来た石垣君、井原君、辻君が昼飯食べながらそう話す
「そうやな〜……隣の組の奴らが“言葉通じなさそうやから、見ているだけでええな”とか“学校側はよく採用したな”とか話してんの聞いたで」
「ユーリィさん。何かしはったんすか?」
この話を聞いて多分、先週にやったある事が原因じゃないか?って思った
「ん〜……多分、西洋語?って言うのかな?とにかく英語じゃない外国語でテキトーに話したの」
こんな感じにって俺は試しにやってみた話し方で喋ってみる
「おおお〜何言ってんのか、たしかにわからんな……!」
「井原おまっ……思うんとこはそこだけなん?」
「すごいですユーリィさん!いつのまに他国語を勉強したんですか?」
「こんだけ沢山の本があるからな。その中から良さそうなのを選んで読んで覚えたんだ」
そう答えると、三人はすごい身体能力で勉強も出来るなんて……!って尊保の眼差しで見てきて、対した事無いよって少し言い改めた
「って、言っても覚えたのはほんの少しだけで、ちゃんとした会話文になってないんだ」
「会話文になってへん?何でですか?」
「ただ単語を並べて、それっぽく喋っただけなの」
「ハハハッ!ユーリィさんらしいな」
笑いながら話していると井原君がふと、図書室にあったカレンダーを見てある事を言い出す
「早く明日にならへんかな〜」
「明日に何かあるの?」
「連休って事で明日はこのメンツでどっか遊びに行こうて話してたんすよ」
「連休……」
そう言えば、ユキちゃんやユウタ君も土日の次に祝日とやらが続くから連休になる〜!とか話していたな
「ユーリィさんも良ければ、どうですか?」
「俺?う〜ん……」
そのお誘いは勿論嬉しい。けど、久屋家で何処かに外出するかもしれない……って、考えると、すぐには返事が出来なかった
しかし、そんな俺の様子を見た井原君が何か閃く
「もしかして……御堂筋とデートがあるんすか?」
「っ!んぇえ!?」
あまりにも突発的に言われてしまったから、言い返そうとしたら驚きで声が詰まり、変な声が出た
「そ、そんなわけないじゃん!翔君は……多分、練習で忙しいと思う」
「アハハッ!冗談っすよ?今の声何なんすか?」
「〜〜!このっ……お前が突然変な事言い出すからぁ!」
大爆笑して俺をからかう井原君に俺は掴みかかり、揺さぶって色々誤魔化そうとする
「……まあ、あいつが休日も練習ってのが想像つきますね」
「いつもそうなんすか?」
「うん……外出って言ったら、たまに家の人と買い物行く程度かな」
辻君と石垣君と話してみて、そう言われてみれば……たしかに翔君は休日も練習ばかりしていて、なんて言うか羽休め?的な休日の過ごし方を見た事ない
そう考えている内に昼休みが終わろうとしていて「もし、明日大丈夫でしたら御堂筋を通して連絡下さい」って三人は行った
「連休……かぁ……」