次に来たのは“すいぞくかん”とやらだ。何やら聞いた事の無い名前でどんな所だろうと行ってみると、建物の中に変わった形の水槽があった
水の中には魚やサンショウウオがいて、その名前と説明書きを見ると、ここ京都に実際に生息している生き物らしい
「ほう……ここは京都の川の生き物がこうして展示されているの?」
「そうやけど、ここは“水に住むほとんどの生き物”も居るで」
「水に住むほとんどの生き物………もしかして、海の生き物もか!?」
翔君の言葉を聞いてもしかして、って期待して聞いてみると彼は頷いた
おお〜!!魚屋に置いている魚もいるのかな!?俺はわくわくしながら奥に進むと、床下から天上まで繋がっているパイプみたいな水槽があり、これは何なんだろう?って見ていると下から白い体に黒い水玉の模様の付いた妙な生き物が泳いで行った!
「な、なななな何だ!?何だったんだ!今の生き物は!?空を飛んだぞ!!……って、違うな!この中は水だから泳ぐとそう見えるもんな!!」
「落ち着きぃや。他に来ている客がアザラシやのうてユーリィちゃんを注目しとるで」
「いや、だって見たこと無い生き物で……ん?さっきのはアザラシっていうの?」
少し興奮気味に聞くと、また黙って頷いて教えてくれた。あれはアザラシと言って水が常に凍るほどの寒い海に生息しているらしい
なるほど〜ゆっくり泳いできた別のアザラシを見て、よく見たら可愛い顔をしているのもわかって和んだ俺は、翔君に次の所に行こうとまた奥へ進む
そこは、アザラシのようにまた変わった生き物がいた。岩場に黙って立っている。あれは……
「あれは何て生き物なの?」
「ペンギンや」
水族館に居るって事は水にも行ける生き物なんだろうな、だけど皆岩場にじっとしている
……と思っていると、水の中にゆっくり入った一匹が高速に泳ぎだして俺達の前を通りすぎる!
は、速い……!水の中だとあんな風になるって驚いて見ていると、ある事に気付く
「なんか、ペンギンの腕って翼みたいだね。泳いでいる姿が空を飛ぶ鳥みたい」
「おん。ペンギンは飛ばんで泳ぐ鳥やで」
「え!?と、鳥だったの!?」
例えで話した事がまさかそうだったなんて!飛ばない鳥って言ったら養鶏場にいる鶏しか知らなかったし、まさか鳥類が水の中を泳ぐなんて…!!
本当にこの世界は巨人がいない代わりに不思議な生き物が多数いるなって改めてわかって感動して、次に二階へ行った
二階に行くと、暗くて広い空間にどーん!と構えているような大きな大きな水槽があって、その中に川では見たこと無い魚が多数泳いでいた
それを見て、言葉が詰まりそうになりながらも感動して率直な感想を言いながら翔君の手を引いて水槽の近くに行って見る
その時に翔君に言われて気付いたんだけど、いつの間にか俺は水槽に顔を押し付けるような形で見ていた。いや、つい奥までよく見ようとしてさ……ハハハ
その次にあった宝石みたいに色とりどりの珊瑚や熱帯魚も見て、また次に進むと……
そこは外で、観客席の目の前にステージ付きの水槽があった。で、そのステージには飼育員がいて何かを話しながら、水槽にいる灰色の生き物に魚をあげていた
「あれは何をしているの?」
「イルカショーやな。知能のあるイルカに芸をやらせて披露しとるんや」
「イルカ?」
「見とれば、わかる」
そう言った翔君と一緒に空いている席に座って見ていると、見た目がツルツルしてそうな皮膚で魚ともアザラシとも違う生き物が、飼育員の人の掛け声と共にジャンプしたり、ボールを頭に乗せて立つように泳いだ!
「うおおっ!イルカって知能を持ってるだけあって人の言葉をちゃんと理解しているんだね!」
「キミと違ってお利口さんやろ?」
「うん!……って、なんで俺と比べるんだよ!」
人間とイルカと比べるなんて次元が違うだろ!って翔君に言うけど、彼から見れば俺はイルカより言う事聞かない生き物だとか。んなわけないよ!……と言いたい
そうこう言いながらイルカショーを見てから、まだ行っていないコーナーを回った