デートな1日(自宅編)




突如二日目も恋人ごっこをする事になった俺達


で、その日にする事を聞いたらそれは……家でゆっくり過ごす事

一日目が色々な所を歩き回ったからね。起きてきておばさんに今日は家にいる事を言うと、なんと俺達以外の久屋家の皆は仕事や予定があって外出するらしく、この話を聞いた時に二人っきりになってタイミングいいなって思った



で、そんな俺達は皆が出掛けた後、二人ソファーに座って家にあったDVDを鑑賞していた





「………」

「………」




うん。DVD鑑賞してるから仕方ないけど会話が無いね

この世界には恋人同士でどちらかの家に行く“お家デート”というのがあるらしいけど、そういうのに興味なかった翔君と知らない俺がやったらただ同じ空間にいるだけになってデートとは言えないんじゃないか不安になった

まぁ、元々翔君と同じ家に住んでいるからお家デートはどんな風にしたらいいかわからないっても理由だが




「あ!い、今のすげぇな!ギリギリのタイミングでよく間に合った……」

「そらぁ作りもんやから、どうにも出来るやろ」

「そ、そうだね……」




あぅ……CG使いのフィクション映画なのは知っているんだけどさー。一緒に盛り上がったっていいじゃん。それとも、この世界の人達のそういう映画に対する反応は皆翔君みたいなのかな?

俺はもう何も話さないで黙っていると、DVDはそこで終わった。じゃあ……次は何をしようか?って言おうとした時




「お腹空いたわぁ」

「え?」

「ユーリィちゃん。何か作ってくれへん?」




まさかここで料理を作ってほしいと言われるなんて思ってなかった俺は、驚いたあまり「え?…え?」しか言えない。そんな中翔君の要求は変わらず続く




「なんや。やっぱ料理出来ひんのぉ?」

「いや……出来るぞ」

「ほんまぁ?無理せんでええよ?」




反応が遅かったために今度は本当かどうか疑い始める

ああ……もう。こうなったら、やってやろうじゃないか……!




「よし、良いよ作ってやるよ!何がいい?」

「せやな……フグ鍋」

「はぁ……!?」

「ププッ……冗談や。キミの得意なもんでええよ」

「ほっ……なんだよ、もう、びっくりさせんなよ」



こうして俺は翔君の要求を承諾して、台所に立って料理し始めた

















「はい。出来たよ〜」




普段兵団内で食事を作ったり、ここに来てからもおばさんの手伝いで料理しているから台所は使い慣れていて、早めに完成させて翔君の待つテーブルに持っていく




「パスタでよかった?」




一品目に作ったのはトマトを使ったナポリタン。それを見て翔君は頷いた

よかった〜自分で言うのもあれだけど、まぁ見た目もなかなか良いから味も大丈夫だろう




「これは何や」

「ああ、これは鶏肉のスープだよ」




二品目は鶏肉のスープ。これは俺がよく作る料理だ。向こうで作る時は肉は渡り鳥だけど、鶏もコクがあって美味しいから大丈夫だよね




「で、最後のそれ……」

「ええっ!?これもわからないの?翔君達が一番よく知っているはずだけど……」

「ちゃう。それが卵焼きなんはわかるわ。せやけど、この組み合わせが変って言いたいんや」

「ああ。そう言う事」




翔君に指摘された三品目の卵焼き。これは……




「俺がこの世界に来て一番好きになった料理だから。組み合わせは変になっても美味しいければ全て良しだろ?まぁ食べてみて」




メチャクチャな理由を言ってとりあえず食べるように促すと、翔君は最初にナポリタンを一口食べ味わい、また数回口に運んだ




「あ、ナポリタン美味い?」

「ん……まぁ食えるなぁって」

「なんだよー素直に美味いって言ってもいいじゃん」




食べられるかどうかでジャッチしたら、そりゃ全部OKだろうよ

美味しいって言葉が聞きたいなぁって思いながら俺も自分の分を食べると「あ、普段に美味いじゃん」って思った。そして翔君は次に鶏肉のスープを飲む




「……まぁ、これも食えるわ」

「いや、だから美味いとかって言葉で……」

「これは鶏肉の出汁を主体に使こうてるん?」

「え、ああ。そうだよ。向こうの世界で作るレシピそのままだから」

「ふぅん……」




そう、これは香辛料は少なめで野菜や鶏の旨味を主役にしたスープ

翔君には少し薄くて物足りないかな?って思っていると、次に卵焼きを一つ食べる




「………これ」

「あ〜うん、また食べれるってやつね」

「いや、これは不味い」

「ええっ!?何で!?」




さっきまで美味しいとは言わずに食べるか食べれないかで判断していたのに、いきなりここに来て不味いだと…!?




「砂糖の入れすぎの甘ったるくて菓子食うてるみたいやぁ」

「あっ砂糖の入れすぎ?ごめん。砂糖をこんなに沢山使える嬉しさから、つい味を濃い目にしちゃった…」




元々味が濃い目なのが好きな俺はつい卵焼きにだけ確かに砂糖を多目に入れたんだけど……自分も試しに卵焼きを食べてみると、これはもう飴を入れたみたいに甘過ぎる




「ごめん」

「ファ〜。卵焼きだけは食わん。ユーリィちゃんが責任持ちぃ」




と、言いなが翔君の分の卵焼きを俺に押し付ける。むぅ……これも食べれるって言われたかった

だけど、他は食べてくれるから良いか。次にリベンジしようと、増えた卵焼きも皆完食させた