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セドリックによって第二の課題のヒントについ教えてもらった。監督生用のお風呂に入って、金色の卵と一緒にお湯に浸かれば、綺麗な歌声が聞こえた。

**探せ声を頼りに。

その歌を覚えてハーマイオニーに伝えれば、彼女はすぐにロンを呼んで僕とロンの腕を掴んで図書館へ連れ出した。もう就寝前だけど、とはいえない雰囲気だった。

「ハリーもう一回言ってくれる?」
「探せ、声を、頼りに」

もう眠い。だけど頑張って一緒に解決方法を探してくれるハーマイオニーのためにも、本の上で上半身を寝そべりながら、さっき聞いた歌の歌詞を答える。ハーマイオニーはゆっくりとこちらに向かって歩きながら何かを考えているようだ。

「湖ね。間違いないわ」
「探せよ、1時間」
「意味は明らかね。でもそこが少々問題だけど」
「少々どころじゃないだろう?君、水の中で1時間も息を止めたことがある?」
「大丈夫よハリー。なんとなかなるわ。三人の知恵を合わせれば」

隣に座るハーマイオニーの肩越しに、ロンが寝てるのが見えるけどね。
その時僕たちがいる通路の奥から、足音が聞こえた。ハーマイオニーが顔をあげて「タイリー」と言う。え、タイリー?僕らと同じようにラフな格好(それでも王様らしく格好良くみえた)のその人は、少し髪を濡らした状態で、僕の隣に立っていた。

「タイリー...もう就寝時間?」

彼はグリフィンドールの監督生だから。慌てて本を閉じて彼を見上げれば、少し笑みを浮かべながらタイリーが口を開く。タイリーという名前で咄嗟に起き上がったロンが、足を机にぶつける音が響いた。

「就寝時間に近づいてはいるが、そうじゃない。ハーマイオニー、ロン、マクゴナガル先生が呼んでる」
「僕とハーマイオニー?」
「あぁ、俺も呼ばれてるんだ。一緒に行こう」
「タイリーも...?」

(言っちゃ悪いけど)ロンだけならまだしも、優等生のハーマイオニーとタイリーも呼ばれてるなんて、少しシュールだ。僕はハーマイオニーとタイリーを見比べて、何度か目をパチパチと瞬かせた。そんな僕を見て、タイリーが少し笑いながらまた口を開いた。

「ハリー、君も明日が本番だろう?早く寝たほうがいい」
「あ、うん...」
「守護魔法はかけてもらったか?」
「うん。ヒヨリに」
「なら安心だ。頑張れよ」

タイリーとセドリックは親友同士だから、彼は今回の課題も前回の課題もセドリックにつきっきりだ。その代わりヒヨリが第一の課題の時から、ずっと僕に色々教えてくれるから有り難かった(第二の課題については、本番前日になって慌ててるから早くヒヨリに聞けばよかったと後悔してる所だ)。なんだか独り占めしてるようで申し訳ないけど、この二人はこの前のダンスパーティーからどうやら付き合い出した様なので、大丈夫だろうと勝手に思ってる。

タイリーはそういうと、優しく笑いながら僕の頭を撫でて、ロンとハーマイオニーを連れ立って図書室を出て行った。そんな三人の後ろ姿を見届けて、僕も早く本を片付けて寮に戻ろうとすれば、ネビルが話しかけてきた。ちょうど薬草学の本を開いていた僕に気づいて、ネビルが薬草について語り始める。その話の中に、エラ昆布という水中の中でも息ができる植物があると聞いて、思わずストップをかけて話を聞いた。それを聞いた時になんとか、明日の課題も乗り越えられそうだと思った。なんとなくだけど。











第二の課題当日、ボートで試合会場まで行くことになるようで、僕は選手用のユニフォームを着てネビルと桟橋の上を歩いていた。ロンとハーマイオニーが見つからないのだ。あの二人がどこへ行ったのか分からなくて、キョロキョロとしていればネビルに「緊張してるの?」と話しかけられた。「まさか」そう答えた。

「タイリーがいないんだよね〜...」
「あいつは大事な彼女を放っといてどこに行ったのやら」
「でもタイリーがいないって珍しいな」

どうやらタイリーもいないようだ。会場で、寒さに震えながら肌をさすっていれば、遠くの方で話しているヒヨリとフレッド達の声が聞こえた。ヒヨリはキョロキョロしながらアンジー達と一緒に立っている。そんな彼女の近くで何か二言三言話して、僕の近くに歩いてくるセドリックが、僕に笑いかけてきた。

「ハリー、今日もお互い頑張ろう」
「あ、セドリック、うん」

ついぞ、開始前までにハーマイオニー達は現れなかった。少し落胆して、僕の肩に手を置いて挨拶をしてきたセドリックにそう答えると、彼は少し不思議そうな顔をして足につけている杖専用のホルスタに杖を仕舞い込み、準備体操をした。僕もセドリックに見習って、杖をしまう。ネビルにもらったエラ昆布をどうしようかと手のひらを見つめていれば、いつの間にか後ろにいたムーディー先生に「それを早く口に入れろ」と言われたので、不安を押し込んで飲む。

何故か息苦しくて仕方なかったが、大砲の音が響くと同時に僕以外の選手が飛び込む。僕も慌てて、どうにかエラ昆布を飲み込んで、湖の中に飛び込んだ。





2月の湖はさすがに寒い。凍えそうだったけど薄く聞こえる歌声を頼りに、急にはえてきたエラやヒレを使って水の中を進んだ。やけに長いワカメや、グリンデローがいる中、どうにか自分は傷つけられないように避けて泳ぐ。

その時、やっと視界が開けて目を凝らせば、四人の生徒が水中に浮いていた。

『代表選手達は、昨夜大切なものを盗まれた。彼等はそれを探さねばならん』

まだ地上にいた時、寒くて震えてる時に聞こえたダンブルドア先生の言葉を思い出す。
慌ててヒレを動かしてそっちにむかっていけば、その浮かんでいる生徒の顔がはっきりと見えた。ロンだ。ハーマイオニーもいる。それに、タイリーも。

彼らの足にはワカメが巻き付いていて、これを外せば助けられそうだと思った。杖をとってどうしようかとうろちょろしている時、セドリックがやってきた。

彼の口元には大きい泡がついていて、”泡頭呪文"という呪文を高度呪文集と書かれた本で見つけたことを瞬間的に思い出した。学年トップとタッグを組んでいる噂はやはり本当のようで、流石優等生達だなと思った。

彼は、杖でタイリーの足に巻き付いているワカメを切り、彼の腕を掴む。そして、杖で腕時計をトントンと叩きながら、僕に見せた。

(時間が無いぞ)

彼の言いたいことは十分にわかったため、コクリと首を縦に振って、頷いた。セドリックはタイリーの腕を引っ張りあげて、上へ上がって行く。時期に見えなくなる二人の姿を見ながら、頭の中では「セドリックの大切な人ってタイリーなんだ」と、場違いなことを思った。僕にとって大切な人がロンであることを、棚にあげておきながら。



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