才女の1年間

1年生もあっという間に終わった。ハリー、ロンという親友とともに過ごして。ヒヨリ、タイリーという尊敬できる先輩もできて。

クリスマスに、ヒヨリに送ったメッセージは、本当に心の底から思っていることだったから、大量に減点された時、きっとこれでヒヨリに見限られたと思った。失望された、と。
だけどヒヨリはそんなこと言わなくて、ただ、心配かけたことにだけ怒っていて。こんなに私のことを思ってくれる人に、心配をかけてしまったことを心の底から反省した。もう、ヒヨリに心配はかけないようにしよう。そう、思った。

学年末パーティーの時、ダンブルドア先生に名前を呼ばれて点数をもらった時、斜め前に座っていたヒヨリが腕を伸ばして、私の頭をこれでもかというぐらいに撫で回してくれた。その行為がこの上なく嬉しくて、私は立ち上がってヒヨリの横にいって抱きついた。ヒヨリは笑いながら私の頭を今度は優しく撫でて、そしてぎゅっと背中に腕を回して抱きしめてくれたのだ。

人に褒められることが、こんなに嬉しいなんて。
人に心配してもらえることが、こんなにありがたいことなんて。

私はこの1年間で、たくさんのことをヒヨリから教えてもらった。

ホグワーツ特急が駅について、ちょうどホームで話をしていたヒヨリに走り寄り必ず手紙を送ると伝えれば、ヒヨリは笑顔を浮かべてくれた。その優しい顔をもう一度見て、私は自分の親のいるところへと走り寄る。その時、着物を着ている人たちがまっすぐ私の後ろにいる人の方へと歩くのがわかって。
きっと、この人たちがヒヨリの家の人たちなのだろうと、思った。




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