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ホグワーツは今まで小さい島国にいた私には考えられないほどに広くて輝かしくて、とてもワクワクするところだった。
新入生はまず組み分け帽子によって寮を決めるそうだ。隣にいたタイリーが小声でそっと教えてくれた。
一人一人呼ばれていき、私の名前がいつ呼ばれるのか待っていれば、
「陸奥村・ヒヨリ!」
ついに名前を呼ばれた。今まで呼ばれた人達の中で、東洋人は呼ばれていなかった。だからだろうか?周りからの視線が痛い。そもそも東洋人が珍しいのだろうか?私は不躾に飛んでくる視線にすこしいづらくなりながらも、前にあるく。後ろの方でタイリーが周りの視線を視線で殺しているのがなんとなくわかった。
マクゴナガル先生によって組分け帽子を頭に乗せられる。途端に聞こえる声に、少しびくっと肩を動かした。
「久しぶりの東洋人だ。日本の純血名家のお嬢様だな?ふむふむ...その年で随分と厳しい家庭に育った割には心優しく、そして決断力のある勇気を持った子のようだ。ハッフルパフ、もしくはグリフィンドールをお勧めしよう」
組分け帽子の言葉に思わずびっくりする。
「スリザリンじゃないの?」
「スリザリンが良いのかな?」
「いいえ、ただ、純血の家の人間なので、スリザリンだとばっかり…」
「君の素質にあった寮に組分けるのが私の仕事だ。君にはハッフルパフかグリフィンドールが似合っている。私としては…是非とも君にはグリフィンドールに入って欲しいがね」
グリフィンドールは、栄誉ある道に進む魔法使いが多く、闇の魔法使いの排出が一番少ない寮だと本に書いていた、らしい。(タイリー曰く)そんな寮が、果たして自分の運命から逃げて来た私に似合っているのだろうか?勇気なんてない。ただの臆病者なのに。
それでも、少しでも、強くなれる可能性があるのなら。
「なら…それで」
「グリフィンドオオオオオオル!!!」
組分け帽子が、大きくグリフィンドールの名を叫んだ。
私は帽子を脱ぎ、そっとマクゴナガル先生に渡して頭を下げる。「良い学生生活を」マクゴナガル先生は優しい笑みを浮かべてそう言った。
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