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「シェバン・タイリアナ!」


お嬢様がグリフィンドールに入ったことを確認し、何人か呼ばれた後に俺の名前が呼ばれた。生徒の波をかき分けて、俺は椅子に座り、組分け帽子をかぶせられる。


「さてさて…ほぅ、君もまたその年に似合わないほどの慈愛に、そして知識欲に溢れた子のようだ…君はどうしたい?この学校で、何を求める?」


組分け帽子が話す。俺はただ、この心に忠誠を誓っているただ一人の主人を思って言葉にした。


「お嬢様を、守るためにこの学校に来ました。できることならお嬢様のそばで、彼女をずっと守っていたい」
「そうか…ならば君もこの栄光ある道を進み、時には試練を潜り抜ける、賢く気高い魔法使いになるであろう。グリフィンドオオオオオオル!!!」


お嬢様と同じグリフィンドールの名前が叫ばれた。俺は組分け帽子を脱いで頭を下げ、グリフィンドールの人達が座ってるところへと進む。お嬢様が輝かしい笑顔を浮かべてこちらを向いていて、俺は柄にもなく照れてしまった。


「タイリー!同じ寮で良かった、安心したよ」
「俺もです、お嬢様。7年間、誠心誠意込めてお世話させてください」
「もーいつまで私の事子供だと思ってるの?同い年だからね?一応!」
「子供だなんて…!」


主人に精一杯仕えるのが俺の役目だ。子供だと思っているわけではなくて、使用人として一人の男として、俺はお嬢様の側にいたいだけだ。その日の宴が終わり、俺は隣を歩いきながら話していたお嬢様と別れて男子寮へと入る。中には既に同室の人がいて、同じ顔の双子の兄弟(確かウィーズリーといっていた)と、見事に結い上げられたドレッドヘアーの男の三人がいた。

「やぁ、君も同室なんだね!」
「これで四人だ!」
「僕はフレッド」
「僕はジョージだ!」

ベッドの前で立っていた三人が、開くドアの音に反応してこっちをみる。途端に満面に咲く花のように、同じ笑顔を貼り付けた双子が近寄り、怒涛のように話しかけてきた。(俺から見て右にいるのがフレッド、左にいるのがジョージのようだ)

「俺はリー、よろしくな。タイリアナ…だっけ?」
「タイリアナ・シェバン、タイリーでいい。よろしく、フレッド、ジョージ、リー」
「こちらこそよろしくな!タイリー」

恐る恐る俺の名前を言ったリーに手を差し伸べて握手をする。続いてフレッド、ジョージとも握手を交わし、適当に四人でベッドの方へと進み自分の場所を決めた(俺は一番奥の左側にした。前にフレッドとジョージ、隣がリーだ)

「そういえばタイリーのそばにいたあの東洋人は、知り合いなのかい?」
「…ヒヨリ様のことか?」
「ヒヨリ様…?」

不意に口を開いたジョージ(おそらく)。東洋人と言うことは、お嬢様のことを言っているのだろう。俺が思わずヒヨリ様と、普段の使用人としての言葉を言えば、驚いたように目を見開く三人。


「彼女は日本の名家の娘なんだ。俺は付き人だ」
「はぁ〜…そんな事ってあるんだな…」
「じゃあすげー金持ちの娘ってことか?」
「しかもタイリーは使用人だって?すげーな、次元がちげーよ!」


何に興奮しているのかは分からないが、やけにテンションを上げてそう言う三人に、なぜか気恥かしくなり、明日から授業が始まるのだからもう休もうと言っても、三人は聞かずにずっと俺に質問をして来た。初日からこんなんじゃ…7年間平穏に過ごしていけるのだろうか、心配になった。



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