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「ハーマイオニー!!早くその猫を隠してくれよ!!」
「だから言ってるでしょう!?ネズミを追いかけるのは猫の本能なの。そんなに嫌なら、放し飼いしないでちょうだい!!」

秋の静けさも終わり、冬が近づいてきた。イコール、ふくろう試験も近づいているというわけで。私たち5年生は朝だろうと夜だろうとはたまた授業中だろうと、試験勉強に追われるようになった。

いつものように"生き残りリスト"に入る手紙以外は全部エバネスコと唱えながら勉強していた時、少し離れた方でハーマイオニーとロンの喧嘩が聞こえた。

「どうしたの、ハーマイオニー」

教科書を閉じて、手紙のジャンル分けも一度やめて、私とタイリーは二人に近づく。呆れたように二人を苦笑しながら見つめているハリーが、助けてと訴えるように私を見上げた。

「聞いてよ、ヒヨリ...」
「ん?」
「ロンが飼ってるネズミを手放すからいけないの。私のクルックシャンクスは猫だもの、ネズミを見たら追いかけるのが本能なのに」
「君のその悪魔のような猫を手放すなって言ってるんだよ!!」
「クルックシャンクスは悪魔なんかじゃないわ!!」

まるで売りことばに買いことばなそれに、私もハリーと同じように苦笑をこぼす。だけどハーマイオニーの言う通り。猫はネズミを追うのが本能だ。

「むしろネズミを追いかけない猫なんていると思う?」
「ヒヨリまで...!!タイリーは!?タイリーは僕の見方だろう!?」

私がそういえば、ロンがネズミを抱きしめながらタイリーに助けを呼ぶ。タイリーは私の後ろで苦笑をこぼしていた。

「お嬢様の言う通り、猫はネズミを追うのが本能さ」
「タイリー!!」

裏切られたといったような顔をするロンに、思わずプッと声に出して笑えば、ロンが恨めしそうに私を睨んだ。
そしてそれを見ていたフレッドとジョージが、ロンを挟むように隣に座る。

「ロニー坊や」
「タイリーはオジョーに」
「盲目なのさ」

と、ニヤニヤ笑いながらそう言った。リーが教科書を閉じたその上に膝をつきながらニヤニヤ笑って「そのとーり!!」と大きい声をあげた。

「ネズミは小さいし、ロンもしっかりと見ておくべきだ」

タイリーがロンにそういえば、ロンはネズミを抱きしめながら(スキャバーズというらしい)「兄貴たちよりよっぽど兄らしいよ...」とつぶやいた。それを聞いたフレッドとジョージがさらにニヤニヤとその笑みを深めてロンをいじり始めた。

そんな風なことを言えば、こうなる事は分かっているのに。だけど、ロンの可愛いところはここなのだろう、と、私とタイリーは顔を見合わせて笑った。



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