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「やぁ、夏生。久しぶりだね」

「久しぶり、シンさん」

夏生が歩いて行く後ろをついていくように歩けば、ある王宮へとついた。
そこにいたのは青色の長い髪をもつ、とても奇麗な顔立ちをした男性。
側には真っ赤な髪に、そばかすのついた少年二人が控えている。


「お久しぶりです、マギ」

「ジャーファルさんも、久しぶり。皆もいますか?」

「えぇ」

「今日は一体どうしたんだ?」

シンと呼ばれた男性が夏生に聞く。
夏生は後ろにいる友達たちを見ながら、少し野暮用が、と一言だけいった。
それを効いてなにかを感じ取ったのか、男性は眉をひそめると、すぐさま全員を王宮へと入れた。


「え、と...夏生ちゃん、私たちはどうしたら...?」

「あぁ、侍女さんたちくるから、とりあえず服を着替えよう。ここの服とあっちの服ってデザイン的に違うからさ」

夏生はそばにいたあの男性に服はあるか、と聞くと、男性は快く頷いた。
男性の側にいた先ほどジャーファルと呼ばれた男性が手をパンパンとたたけば、すぐさま駆け寄って来る侍女数名。桃井だけが別の部屋へと連れて行かれ、他の男子は別の部屋へとつれていかれた。



「ところで、一体なにがあったんだい?」

「世界の均衡がずれそうなんです」

「..!!どうして急に」

「よくわかんないんですけれど、ある女が何かしらの力をつかって、別の世界から私達がいる世界にやってきて。そして、何を血迷ったか今いたピンク色の髪をした女の子を殺そうとしているんです」

「...それは」

「一旦ここに避難させようと思って来ました。数日間だけ、お世話になってもいいですか?」

「あぁ、もちろんだ」

夏生はそれをきくと、ほっとした笑みを浮かべる。
側に控えている青年二人にもお礼を言い、紫原と赤司二人もお礼を言った。


そう話している時、向こう側から出て来たのは桃井と、他の男子生徒4人だった。
ちゃんと服をきせられていて、なんだか変な感じがするのか、どこかきょろきょろとしている。


「似合ってるよ、みんな」

「これ、なんか着づらいっすね...」

「まぁ、私たちとは少し違う服だからね。さつきも、ちゃんと似合ってるよ」

「あ、ありがとう、夏生ちゃん」

夏生は桃井の方へと歩み寄り、そう伝える。
そばにいた黒子に、ところであの方は、といわれ、ようやく男性を紹介する。

「忘れてた。シンさん」

「あぁ」


夏生が彼の名前を呼ぶと、彼は笑顔を貼付けたまま、手を差し伸べる。


「シンドリア国、国王のシンドバットという者だ」

「こ、国王!?」

「国王ったって、別に普通だよ」

「夏生は相変わらずだなー。君たちの事は先ほど聞いたよ、ほどぼりがさめるまでここにいたら良い」

全員がシンドバットに続いて挨拶を終えると、次にシンドバットはそばにいた青年二人を紹介した。


「こっちがジャーファルで、こっちがマスルールだ。二人とも、俺の部下だ」

「ジャーファルです」

「マスルール」


二人がお辞儀をする。彼等もおじぎをすると、シンドバットが広場へと案内した。

「他にも部下がいる。紹介しよう」

「その前に、シンドバット様」

「なんだい、征」

「マギの着替えがまだですので、さきによろしいですか」

「あぁ!!そうだったな」

「先に行っててください。着替えてからいきますので」

「あぁ、分かった」

じゃあいこうか、とシンドバットは彼等をひきつける。
緑間がいるのだから大丈夫だろう、と夏生は勝手に思った。

「ではマギ」

「うん」


赤司と紫原に言われるがまま、夏生は別の部屋へとむかう。
右には赤司が、左には紫原が。
この体制は昔からかわらない体制だった。


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