07
「夏生ちゃーん!!」
「うぉっ」
一年の頃からずっと仲が良い女の子がいる。
一年生の頃に推薦で生徒会に入り、今では生徒会長でもある子。
皆から慕われていて、常に私たち生徒の事を考えている優しい子。
頭も良くて、笑顔がとても素敵で、面白くて、色んな人とすぐ仲良くなっちゃって、本当に自慢できる子。
「これから生徒会なの?」
「そうだよーさつきは部活?」
「そうなんだー」
少し、部活に行くのが怖い。
最近転校してきた愛川さん。私が気に食わないのか、私のモノを盗んだり、仕事を押し付けたり、結構精神的にくる事をしてくる子。
可愛いとは思う。だけど、それでも全男子生徒が彼女を好きになるなんて事あるわけがない。
彼氏が彼女にとられた、と泣いている友達を何人も私は知っている。
バスケ部の一軍のメンバーは全員、そういう風にはなっていないけれど、二軍や三軍の子はみんなあの子の事が好きみたいだ。テツ君がもしそうなったらどうしよう、と思っていたから良かった。
愛川さんは、私がレギュラーのみんなと居る事をとても嫌がる。
青峰君だって、幼なじみで、マネージャーだから話しているだけなのに、二人で話しているとすぐに怖い顔で邪魔をしてくる。
我慢をたくさんしてきた。一軍のメンバーや、友達、夏生ちゃんは味方をしてくれるけれど、男子はとても怖い。何が起こっているのか、みんなよくわかっていないんだ。
「そういえばさ、明後日の日曜日って部活休みだよね?」
「うん、そうだよ!!」
「映画見に行かない?」
「うそ!!いいの!?」
「うん。見てみたい映画がもうそろそろ終わるんだよね」
「いいよー!!久しぶりに遊ぶね!!」
「そだね。あとでメールするから」
「待ってるね!!」
「じゃ、部活頑張って」
「夏生ちゃんも生徒会頑張ってね!!」
「はいよー」
夏生ちゃんと一緒に行動するようになって、私は彼女がとても好きになった。
誰にもばれないように影で努力をしたり、空気を読むのにとても長けていたり。
どんなに辛いときでも常に笑顔で、周りに安心を与えてくれる人。
こういう人が、人を引っ張って行くリーダーなんだ、と思った。
私の愚痴にもいつも付き合ってくれて、相談にものってくれて、一緒にいて本当に楽しい。
でも、いつも思うんだ。
私は夏生ちゃんといると楽になれて、溜め込む事もなくて、全てを受け止めてくれるから前を進める事ができる。だけど、夏生ちゃんはどうしているんだろう、って。
生徒会長なら、マネージャーである私よりもストレスだって感じているだろうし、泣きたい場面だってたくさんのはずだ。いつ、どこでそれを吐き出しているのだろう。
自慢している友達の事を考えていた時だった。
私の真上から、見た事もない生物が液体を吐き出していたのは。
よく分からないけれど、赤司君とむっくんがわたし達を助けてくれて。
私は青峰君におんぶされたまま、むっくん達が向かう場所へと向かって行った。
- 7 -
*前次#
ページ:
ALICE+