いつもの屋台に並んで座る夢子と銀時。
話の内容はいつも通り近藤についての夢子のノロケだった。
「ほんっっと楽しかったんですよ!」
「いや、わかったから。その話もう10回は聞いてるから。もう内容ほぼほぼ覚えちゃったから」
「いや、まだです!もっと聞いてください!」
いやに上機嫌な夢子はいつも以上に饒舌に銀時へと絡んでいった。
鬱陶しそうな態度をとる銀時だが、それでもその場から動かず夢子の話を聞いているのは彼の優しさからだろう。
夢子の話が一区切りついたあたりで、今度は銀時から話かけた。
「前から聞きたかったんだけどよ」
「何ですか?」
「一体あのゴリラのどこがいいの?」
もぐもぐとつまみのタコをかじっていた夢子がきょとんと目を丸くした。
それに向い、銀時はにぃっと笑いながら
「ゴリラより俺の方が何倍も良くねぇ?」
と言えば、夢子はありえないといった表情で大袈裟な程両手を目の前でブンブンと振った。
「そんなわけないですよ。銀さんと比べれば月とすっぽん、鯨と鰯、鼻毛とケツ毛ですよ」
「最後の何?俺はケツ毛?鼻毛?てかそれっていいの?」
「もちろんケツ毛は近藤さんです。銀さんは鼻毛ですね」
「何それ」
意味不明だと眉間に皺を寄せながら呆れた顔で問いかけた。
「鼻毛は無駄にぷらぷら生えててうっとおしがられてるけど、実は体を守ってるんですよ。でも基本ムダ毛。けつ毛はムダ毛なんてもんじゃないですよ。皆恥ずかしくて隠したくなるようなもんです。それでも自分なりにケツを守って1本芯を通して生きてるんですよ。その良さに気付けるかどうかの差ですね」
ふふんと鼻息荒く、得意気な顔をしながらグラスの酒を傾けた。
「で、もしケツ毛が生えてきたらアンタはどうすんの?」
銀時の質問にそりゃあ、あたりまえとばかりに
「もちろん脱毛しますけど」
しっかりとした口調でそう答えた。
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