障子から差し込む朝日が眩しくて目が覚めた。
状況がわからず頭がぼーっとする。
とりあえず起き上がろうと手をつくと、布団とは違う感触に驚いて手元を見た。
「こ、こ、近藤さんんんん!?」
自分でも驚く程大きな声が出てしまい、慌てて口を押さえる。
「ん……あ………?」
「す、す、す、すいません!あ、あの…これは…一体どういう状況なんでしょうか…?」
「…覚えてないの?」
昨日…昨日は宴会で…ご飯食べて…騒いでて…それから…うーん…
何も思い出せないと首を横に振った。
「そうか。昨日は途中で夢子ちゃんが気分悪くなったみたいで、慌てて部屋まで運んで寝かせたのは良かったが、夢子ちゃんが離してくれなくてな。気付いたらそのまま俺も一緒に寝てたみたいだ。ははは。」
「す、すいません!!私、そんな…!」
何て失礼なことをしてしまったのかという思いと、何故そんなおいしい状況を覚えていないのかという思いがぐるぐると頭を埋めていった。
「はは、いいよ」
そう言って笑う近藤さんのおかげで先程の後悔が少し軽くなった。
そして今度は不安が胸を過る。
「あの…私、変なこと言ったりしてませんでしたか?」
「変なこと?…あ…うん。別に?」
一先ず胸を撫で下ろした。
ボロを出さないように昨日はお酒を飲まないようにしていたのに…いつ飲んでしまったのだろうか。
「あっ!別に変なコトとかしてないからね!大丈夫だから!安心して!」
変な顔をしてしまっていたのだろうか。
慌てて弁解をする近藤さんがおかしくて笑がこぼれてしまったら、それにつられて近藤さんも笑った。
「っと、もうそろそろ朝飯の時間だな。俺は一旦部屋に戻るから、夢子ちゃんも準備できたら先に部屋に行っといてくれ」
近藤さんを見送ってから布団を畳み、急いで準備をして部屋を出た。
← →
お見合いトップ
小説トップ
トップページ