日向ぼっこ


「刑部、何してんの?」

「いやなに、息抜きをな。」

「休憩?お疲れさま。お隣いい?」

「おお、来やれ来やれ。」

「やった。………春だねぇ…日差しがぽかぽかしてる。縁側座って日向ぼっことか、だらだらしていいねぇ。」

「ぬしはいつでも何処でもだらけておろう。」

「う……ごもっとも。もっともついでに寝転んでもいい?」

「構わぬが……」

「やったー。」

「……膝枕の許可を与えた覚えは無いがなぁ。」

「まぁまぁ、細かいことはいいやんか。」

「…………」

「どうしたん?」

「ぬしは…もとの世界へ戻りたいとは思わぬのか?」

「あー…思うよ。」

「…左様か。」

「とりあえずデジカメ…いや、電気が無いからポラロイドカメラがいいかなぁ。」

「は?」

「皆の着物姿やろ、それにナリ様や幸村に会って写真の1つも撮れへんのが悔しいんよね。あっ!ポラロイドって防水性かな?」

「……ぬしは何処で写真を撮るつもりよ。」

「へへ…まぁそれから髪留めもやなぁ。」

「髪留め?」

「刑部に買ってもらったやつ。折角お揃いやったのになぁ。」

「お揃いか……」

「あれお気に入りやったのになぁ…………ん…へへ…刑部に髪すかれるの好きぃ……」

「左様か。」

「この優しい手つきがたまんないねぇ。」

「……ナァ、夢女よ。」

「んー?」

「ぬしはあの世界の友とやらに会いたくはないのか?」

「そうやなー。みんなどうしてんねんやろなー。お店も家も気になるなぁ。」

「ならば帰りたくは……」

「うちの帰るとこは家やなくてさぁ。」

「?」

「皆の居るとこが帰るとこやと思ってるねん。誰もおらんあの家なんか帰りたくない。」

「…左様か。」

「左様やで。………ふぁ〜…寝ちゃいそう。」

「構わぬ、寝やれ。夕餉には起こしてやろ。」

「じゃあお願いしようかなぁ……おやすみぃ……」




 





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