佐助やから


「おはよう、左近。」

「おはよー。遅かったな。」

「皆が早いんやって。何かバタバタしてるけど何かあったん?」

「言ってなかったっけ?武田のとこの真田幸村が訪ねてくるって。」

「今日か!忘れてた!いつ?いつ?」

「多分巳の刻迄には来るんじゃねぇかな。」

「マジでか!楽しみ!!」

「夢女ちゃん知ってるの?」

「もちろん!幸村も佐助もお館様も知ってんで!」

「お館様?」

「武田信玄の事。あー楽しみ。てか佐助とかもう来てるんやない?」

「え?」

「おーい!佐助ー!おるやろー!さーすーけー!」

「いやいや、まさかそんな大坂城にそう易々と侵入するとか…」

「あっれー。何でバレちゃったのさ。」

「えっ!?」

「佐助ー!マジもんやぁ!」

「俺様の気配に気付くとかあんた、一体何者?」

「いや、気配とかわかるわけないやん。佐助程凄い忍者やったら幸村が来る前に城に来て視察とかしてるんちゃうかなーって思っただけやって。」

「…へー。…あんた名前は?」

「夢野夢女。よろしくー。」

「俺様、あんたみたいなの嫌いじゃないよ。」

「マジで!やった!あ、ほら左近、ぼーっとしてないでお茶でも出してよ!」

「えっ俺!?」

「いや、おかまいなく。そろそろ旦那が着く頃だから迎えに行ってくるよ。」

「そうかー。じゃあ幸村来たら一緒にお茶しよう!」

「じゃあまた後でね。夢女ちゃん。」

「いってらっしゃーい。」

「えっそれでいいの!?三成様に知らせないと!」

「うちはお茶請けのお団子でも作ろっと。」





 





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