「左近ー！おるー？」
ガチャ
「うわっビックリした。何？」
「ちょっと見て！これ！ラブレター貰った！人生初！」
「らぶれたあ？」
「恋文よ！こ、い、ぶ、み！」
「夢女ちゃんが恋文！？やるじゃん。」
「どうしよう！どうしたらいい？」
「どうしたらって…」
「何て返事したらいい？」
「いや、知らないけど…夢女ちゃんは相手の事どう思ってるかでしょ。」
「実はあんまり知らん人やねん。名前は聞いたことあるって程度なんよ。」
「じゃあ断ればいいんじゃねーの？」
「他人事だと思ってこのイケメンがぁぁぁぁ！」
「そう言われても知らない奴からっしょ？…それに男が出来たと三成様達に知れたらー…。」
「騒がしい。」
「あ…み、三成…。」
「三成様…。」
「なんでもない！ほんとなんでもない！あ、うち宿題あるんやったー…じゃ。」
「あ、夢女ちゃん！文落として…る……。」
「……これは…。」
「あちゃー…俺しーらねっと。」
「ふいー。イケメンチャラ男の左近ならいい案が出るかと思ったのに…まさか三成が登場するとは…危ない、危ない。さっさと隠しとこう………あれ？ない……。」
「貴様が探しているのはこれか？」
「え、あ、な、何で三成がそれを…っ！」
「貴様が左近の部屋に落として行ったのだ。で、これは何だ？」
「えっと、普通の手紙やで。学校の友達からもらったやつ！」
「普通の…？この時代では愛だの好いただの書いてある文が普通だと言うのか？」
「え、何で読めるん？！」
「ふん。この時代の読み書きなど、半兵衛様にご教授頂いて当に出来るようになっている。」
「うぐぅ…半兵衛め…。」
「そんな事はどうでもいい。これは何だ？」
「……いわゆる…恋文です…。」
「これは貴様宛の文だな？」
「そうです…。」
「……それで貴様は……。何と返したのだ。」
「いえ、まだです。」
「…貴様はどう答える気だ。」
「うちは…。えっと…。」
「受けるつもりなのか……？」
「いや、わかんない…。」
「夢女は…私では不服か？」
「ふ！？や、違う！不服とかそんなんじゃ…。」
「では何故私ではなくそいつを選ぼうとする！」
「選らんでへんやん！」
「では…」
「ちゃうねん。三成の事大好きやけど、そうゆうんやなくて…秀吉も半兵衛も刑部も左近も好きやねん。やから、何て言うか………。」
「………そうか。」
「…ごめん。」
「いや、それが夢女の気持ちなのだろう。だが、だからと言って私の気持ちに変わりはない。」
「……うん。……ありがとう……。」
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