「石田ー、雪合戦しようぜ!」
「断る。」
「何故ー!」
「貴様と違い、遊び呆ける暇など無い。」
「息抜きも大事やって。あと一人足りひんねん。お願い!」
「…仕方ない。半刻だけだ。」
「やたー!左近と刑部と外で待ってるから準備出来たら来てな。」
「ってことで、組分けはうちと刑部対三成と左近な。」
「へへっ、俺と三成様が組んだら負ける気しないね。」
「それはどうかなー。ふふ…いくで!うりゃ!」
「おっと、当たんねぇよ。よっと!」
「うぎゃぁ!ぐぎぎ…うりゃ!」
「…夢女、私に当たるわけがないだろう。」
「くっそぅ!バサラ者どもめっ!刑部、やあーっておしまい!」
「え?」
「やれ、ぬしに命令される謂れは…」
「ごめんなさい!お願いします刑部様!」
「ヒヒッ…これも義のため、ぬしのため…ぬ!」
「うわわわっ!ちょっ刑部さん!マジになんないでくださ…ぶばっ!」
「へへーん。玉といえば刑部!この雪玉さばきを避けきれるかなー?」
「ちょっそれイカサマっしょ!こうなったら…左近アラシ!」
「ぶはっちょっ!これもう雪合戦ちゃうやんか!ただの吹雪ー!ぎゃー!」
「その程度で音をあげるとは日頃の鍛練を怠っているからだ。」
「いや、うちは鍛練なんかしやんからね!刑部、ばんばんやっちゃって!うちは雪玉を作る!」
「みんな、そろそろ休憩にしないかい。」
「はぁ、はぁ…半兵衛様…。」
「随分白熱していたようだね。暖かい飲み物を入れたから一区切りしたまえ。」
「やったー!ありがとう。丁度3時やしおやつにしよう!」
「悪いけどお茶請けは何も無いよ。」
「えー、ケーキ食べたい!じゃあ負けた左近が買ってきて。」
「えっ!?」
「我は抹茶けぇき。」
「私はちぃずけぇき。」
「僕と秀吉はタルトでも買ってきてもらおうかな。」
「えっ!?俺っすか!?俺の負け!?」
「刑部にフルボッコにされてたやん。よろしくね!あー寒い!家入ろう!」
「マジで……。」
「ヒヒッぬしの負けよ、マケ。」
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