かっこいい姉が出来た

「つまり、名実共に私の妹になった訳か!」と嬉しそうに笑う千速さんにへにゃりと頬が緩んだ。「そう、なります」と笑った私に目を瞬かせた千速さんは私を抱き締めて「おい研二、絶対別れるなよ」と研二さんを睨み付けるものだから思わず笑ってしまう。

「別れませんけど???」と真顔で返した研二さんが「つーか香澄ちゃん返して」と不満そうな顔で私の手をきゅっと握る。「お前は普段から香澄ちゃんとベタベタできるんだから今日くらい私に譲れ。念願の可愛い妹を愛でさせろ」と私の頭を撫でる千速さんに甘えるようにぐいっと頭を押し付ける。

「…香澄ちゃん、本当に可愛いな」とまじまじ私を見つめた千速さんが私の頬をむぎゅりと両手で包む。「んむぅ、ちぁやさん?」と目を瞬かせれば「やっぱりウチで一緒に暮らすか」と千速さんが言うから「絶ッッ対ダメ。何で姉ちゃんも一緒なんだよ」と研二さんが不満そうに唇をとがらせる。

「姉ちゃんがいたら香澄ちゃんとイチャイチャできないじゃん」と後ろから私をぎゅむ、と抱き締めた研二さんが私のこめかみにちう、と唇を落とす。「あと、近すぎ。香澄ちゃんも俺には甘えないのに、何で姉ちゃんには甘えてんの」と肩口に頭をぐりぐり押し付けてくる研二さんにきゅんと胸が高鳴る。

「何だ、研二。男の嫉妬は見苦しいぞ」とくすくす笑った千速さんに「うるせぇ。カッコつけて香澄ちゃんに愛想尽かされるくらいなら泣いて縋り付くって決めてんだよ、俺は」と返した研二さんが私をぎゅううっと抱き締める。

そんな姿が堪らなく可愛くてふふ、と笑みを零せば「全く…困った弟だな」と笑った千速さんが「ウチの弟を、よろしく頼むよ」と私の頭を撫でるから「はい。でも、私の方が、もう研二さんから離れられなくなってるから…えへへ、どっちもどっちですかね」と返す。

何となく恥ずかしくて人差し指でぽりぽりと頬を掻けば「〜〜〜ッ好き!!」と研二さんが私を抱き締める力を強めるし、千速さんは「こんなに良い子が研二の彼女なんて、本当にいいのか?」と目を丸くして聞いてくる。

「研二さんじゃなきゃ、ダメなんです。あと、お姉ちゃんも欲しかったから千速さんみたいなかっこいいお姉ちゃんができて、嬉しくて、ちょっと浮かれてるのかも」と笑えば「可愛い」「可愛いな」と二人が真剣な顔で言ってくるものだから堪らず声を上げて笑ってしまう。

「俺の彼女が可愛すぎる」「いや私の妹が可愛すぎるな」「俺の彼女になったから姉ちゃんの妹になったんでしょ。俺が先」「お前と付き合う前から香澄ちゃんは私の妹みたいなものだろう」「香澄ちゃんは俺のだからね!」「ほぉ〜?言うじゃないか」
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