※痛い表現アリ※いろいろ注意※
悪い人に攫われて人質になった香澄ちゃんが後ろ手に縛られてコンクリートの冷たい床の上にぺたりと座り込む。助けに来た警察学校組の皆を嘲笑うように犯人が香澄ちゃんの頭に銃をぐりぐり押し付けながら「ヒーローのお出ましってか?随分大事にされてんだなぁ」って笑う。
香澄ちゃんの呼吸は恐怖で浅くなっててひゅっ、ひゅっ、って変な音になってるから全員急いで助けないとって眉間に皺が寄る。そんな警察学校組の皆の気持ちに気付いてる犯人が「まあそう焦るなよ。折角だしゲームでもしようか」ってけらけら笑って座っている香澄ちゃんのすぐ側に銃を撃つ。
「ひっ、」って悲鳴を零してかたかた震える香澄ちゃんを見て楽しそうに笑った犯人が「動いたら当たっちまうかもなぁ」って言いながらまた銃を撃つ。恐怖で声も出せずに震える香澄ちゃんの呼吸がどんどん荒くなって「は…っ、ひっぅ、…っひゅ、」って涙を流しながら顔色が悪くなっていく。
きっかり6発、香澄ちゃんの側に銃を撃ってから犯人が警察学校組の皆を見れば人一人頃殺して来ましたと言われても納得できるくらいの怖い顔をしていて思わず声を上げて笑ってしまう。
「ふっ…ははは!いいなぁ、その顔!面白いのはこっからだ」って銃の中に一発だけ弾を込めた犯人が香澄ちゃんの頭に銃を当てる。「ゲームは至ってシンプル。お前たちが、俺の質問に嘘偽りなく答えること。嘘を吐いたらこの引き金を引く。確率は6分の1だ。己の運を信じて嘘を吐いてもいいし、本当のことを言ってもいい」って笑う犯人に降谷の口から舌打ちが零れる。
「……随分と、公平性を欠くゲームだな」って降谷が犯人を睨みつける。降谷たちの答えが嘘かどうか決めるのは犯人で、降谷たちがどう答えようと犯人にとって有利な方向に事が運ぶだけ。こんなゲーム乗るまでも無い。
と思っていたのに「やらないならそれでいいさ。コイツが死ぬだけだ」って何の躊躇も無く引き金を引く。自分のすぐ横で響いたパァンッ!という音に香澄ちゃんがパニックになっちゃって「ゃ…っ、やだ、やだぁ…!」ってひゅうひゅう呼吸を荒くしながら泣きじゃくる。
香澄ちゃんのことを考えると一刻も早く助け出さないといけなくて「っ、分かった。お前の言う通りにする」って唇を噛み締めながら言うしかない。その後も難癖を付けて、男は香澄ちゃんに向かって空砲を撃ち続ける。
「なぁんだ。結局最後まで当たんねぇのかよ。つまんねぇなぁ」って最後の一発になった銃を犯人が香澄ちゃんに向ける。どう足掻いても引き金を引いたら実弾が香澄ちゃんを撃ち抜いてしまう状況で降谷と諸伏が一瞬のアイコンタクトを取る。
犯人がほんの一瞬、視線を逸らした瞬間。犯人に向かって降谷が駆け出して、犯人は反射的に銃を香澄ちゃんから降谷に向ける。その隙を付いて諸伏が犯人の銃を撃ち落とす。
降谷が動いた瞬間に全てを理解した萩原と伊達が香澄ちゃんに駆け寄って、松田は降谷と共に犯人を取り押さえる。震えながら不規則な呼吸を繰り返す香澄ちゃんの肩を掴んで名前を呼ぶけれど視線が定まらなくてパニックを起こしてる。
「ゃ…っやだ、やだぁ…!やめ、やめて…っしに、たくない、やだぁっ、!」って必死に逃げようとする香澄ちゃんをぎゅうっと抱きしめて「大丈夫。大丈夫だよ。もう大丈夫。香澄ちゃんは死なないし、俺が死なせない。大丈夫、大丈夫だから」って何度も、何度も、ゆっくりと香澄ちゃんの背中を萩原が撫でれば「ぁ…っ、はぎ、わらさ…」って香澄ちゃんが正気を取り戻す。
伊達が香澄ちゃんの肩に上着をかけて「もう大丈夫だからな。来るのが遅くなっちまって悪かった。もう、大丈夫だから」って萩原と同じように何度も大丈夫を繰り返す。じわじわと押し寄せてくる恐怖と安心感で涙が止まらなくなっちゃってわんわん泣きじゃくる香澄ちゃんを萩原と伊達が宥める。
「アイツをあんな目に遭わせておいて、生きて帰れると思うなよ」って今にも銃で撃ち殺してしまいそうなくらいギラついた目をする松田に「松田、死な無い程度に手加減はしろよ」って降谷が一応釘を刺すけど、そう言う降谷も同じくらいギラついた目をしてる。
「さすがに死なれると俺たちでも揉み消しにくくなっちゃうんだよ。悪いな。死ぬよりもずっと辛いかもしれないけど我慢してくれよ?」って諸伏がにっこり笑うから「へえ、んじゃ死ななきゃ何しても良いってことか」って松田が笑って「やろうと思えば事故に見せかけて殺すことだって出来るさ」って降谷も笑うから犯人は今更になって死への恐怖に震えるよね。
勿論そんなことをするつもりは無いから脅しだし、3人の脅しは効果てきめんで聞いてもないのに全ての悪事をぽろぽろ喋ってくれるからあっという間にスピード解決。
香澄ちゃんを病院に運んで治療をするけど体の傷よりも心の傷の方が深刻で、銃の破裂音に似ているようなものは全部恐怖の対象になっちゃった香澄ちゃんを甲斐甲斐しくサポートする皆がいるよ。
フラッシュバックしちゃっても「大丈夫。大丈夫だからね。ほら、ぎゅってしよっか。俺の心臓の音、聞いてて。そう、上手。いい子だね。大丈夫、大丈夫だよ」って萩原が耳を塞ぐように抱き締めてくれるし「これなら聞こえねぇだろ。大丈夫だ。お前には何もさせねぇ。俺がいるから大丈夫だ。怖いことなんか、一つもねぇよ」って松田も頭を抱えるようにぎゅっと抱き締めて背中を撫でてくれる。
「大丈夫だ。ここには俺たちしかいない。お前に危害を加えるやつはいないからな。大丈夫、ゆっくり息できるか?そう、偉いぞ」って伊達もぎゅっと手を握って大きな手で背中を撫でてくれるし「俺の目見て。ね?大丈夫。俺しかいないよ。大丈夫。香澄ちゃんに怖いことをする人は、どこにもいないから。大丈夫、大丈夫だよ」って諸伏も耳ごと一緒に包み込むように両手で頬を包んで額をこつんと合わせてくれる。
「香澄、おいで。大丈夫だ、怖いことなんて一つも無いよ。僕が側にいる。一緒に深呼吸しようか。うん、上手だね。良い子だ」って降谷もぎゅっと抱き締めながら優しく手を繋いでくれる。
完全に平気にはならないけれど、みんなのお陰で普通の生活に少しずつ戻って行けるようになるよ。でも一人になると怖くて泣いちゃうからずっと誰かがそばにいないといけなくなっちゃうね。