君は、世界一カッコイイ

※痛い表現アリ※いろいろ注意※

薬を飲まされて動けなくなった降谷の頭を抱えるようにして庇った香澄ちゃんに、男が何の躊躇も無くバットを振り下ろす。背中や頭に当たる度に「っ、う…っぐ、ぐぅ…っ、」って苦しそうに声を上げる香澄ちゃんだけど絶対に降谷のことは離さない。

「僕のことはいいから…っ、!」って降谷が何度言っても「ぜったい、やだ…!」って離さない香澄ちゃんがいる。薬で体が動かなくて、そのせいで香澄ちゃんが酷い目に遭ってて自分は黙って見ていることしか出来なくて歯を食いしばる降谷がいる。

何とか耐えてた香澄ちゃんだったけど、思い切り振り下ろされたバットの当たり所が悪くて降谷を抱き締めたままずるりと体の力が抜けて、意識を失っちゃう。そんな香澄ちゃんの髪の毛を掴んで無理やり降谷から引き剥がした男が香澄ちゃんの顔面に思い切りバットを叩き付けようとする。

「た、のむ…っ、やめてくれ、ッ、香澄、香澄…ッ!!!」って縋るように手を伸ばすけど届かなくて降谷の目には全てがスローモーションに映った瞬間、男の肩を撃ち抜いた諸伏が「ゼロ!香澄ちゃん!無事!?」って部屋の中に駆け込んでくる。

「ぼくは、いい…っ、はやく、香澄を、」って薬で朦朧とする意識の中で香澄ちゃんに視線を向けた降谷に釣られるようにして香澄ちゃんに視線を向けた諸伏が息を飲む。

ぼろぼろになってぐったりと倒れる華奢な体を抱き上げた諸伏がインカムに向かって声をかければ続々と公安の人たちが部屋の中になだれ込む。「俺は、先に香澄ちゃんを病院に運ぶよ。ゼロもすぐに来いよ」って降谷に告げた諸伏の手で香澄ちゃんは病院に運ばれるし、降谷もすぐに病院に運ばれる。

「君があんな目に遭っているのに僕は何もできなかった。……ッあんなにも、歯がゆいとは思わなかった。僕が、もっと…!もっとちゃんと…!」って悔しそうに拳を握り締めた降谷の拳を両手で包み込んで「私、零くんの隣に立てた気がして、嬉しかったの。だから、あの日の出来事を、貴方が気に病む必要はないわ」って香澄ちゃんがふんわり微笑む。

「それより守ってくれてありがとうって言われる方が、嬉しい」って恥ずかしそうに笑う香澄ちゃんに「…君は、世界一カッコイイな」って降谷がくしゃっと笑って香澄ちゃんの頬を両手で包み込んで「助けてくれて、ありがとう」って言うから香澄ちゃんも嬉しそうに笑って「どういたしまして!」って返すの。
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