アイツ、細すぎだろ

急いでて階段を踏み外した香澄ちゃんを軽々と片手で支えて「っぶねぇな…」って眉間に皺を寄せる松田に「ご、ごめん…ありがとう…」って落ちそうになった驚きと松田の逞しい腕にドキドキしながら返して香澄ちゃんが立ち去るんだけど、その後香澄ちゃんの華奢さに思わず頭を抱える松田がいる。

香澄ちゃんが見えなくなった瞬間に頭を抱えてしゃがみ込んで「……アイツ、細すぎだろ」って支えた腰の細さにドキドキする。確かに男女の差はあれどもあんなに変わるものなのかと心臓は大きく音を立てるし、グッと掴んだ腰の感覚が忘れられなくて自分の手をまじまじと見ては「あ゛ーッ!クソッ…!」って頭をガリガリ搔いてる。

香澄ちゃんは「……片手で支えてくれてたけど、重くなかったかな…」って後から思い返してじわじわ恥ずかしくなってる。腰を思い切り掴まれたけど、最近太ってお腹のお肉ぽよぽよなんだよな…とか、絶対重かったよな…とか、考え出したら止まらなくて「ぁぁああ…最悪だ…」って頭抱えてしゃがみ込んじゃう。

アイツ結構重かったな、とか思われてたら生きていけないと思って密かにダイエットを決意する香澄ちゃんに対して、細すぎて心配だからもう少し肉を付けて欲しいと思って食べ物を貢ぐ松田がいるから、面白いすれ違いが発生するし、数年後にこのすれ違いの真実が明らかになる。
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