自分ばっかりヤキモチ妬いてる気がしていた松田が、ある時酔っぱらって帰って来た香澄ちゃんに今なら何でも素直に答えてくれるのでは?と思って「香澄ってヤキモチとか妬かねぇの?」って聞いてみたら、ぼろぼろ泣きながら超激重感情ぶつけられて嬉しすぎてニヤニヤせずにはいられない。
「妬くに決まってんじゃん」って最初は頬を膨らませて唇を尖らせて不満そうな顔をしていた香澄ちゃんだったけど「へぇ、そんな風には見えねえけど」って松田に言われてじわじわ目に涙が浮かぶ。
ぽろ、って涙が零れたのと一緒に本音もぽろぽろ零れ落ちる。「陣平くんに重いって思われたくないからそう見えないように頑張ってたんじゃん…!」って泣きながら香澄ちゃんが言う。
「佐藤さんとバディなのも、ほんとはやだ…!いつも二人で車に乗って移動してるのもやだ…!」ってぐすぐす泣きながら言う香澄ちゃんにびっくりした松田が目を見開く。
「ハギくんと飲みに行くって連絡来る度にズルいって思ってるしハギくんは私の知らない陣平くんをいっぱい知っててズルいって思ってる…!わたしの、私の陣平くんなのに、人気者で…っ嬉しいのに、うれしくない…!」ってとうとうしゃがみ込んで膝を抱えて泣きだしちゃった香澄ちゃんを見て、本当は泣かせてごめんって抱き締めて慰めないといけないのに、可愛くてニヤニヤするのが止められない。
口元を手で押さえて、声が上擦ってしまわないように何とか抑え込んで「……いつも、そう思ってたのか?」って聞いたら「〜〜ッ!そうだよ!いっつも、いっつも思ってる!陣平くんに嫌われたくないから、何でもないフリしてただけだよ…!重い女だと思ったでしょ、もう嫌いになったんでしょ…!」って泣いちゃうから、もう我慢できない。
しゃがみ込む香澄ちゃんの脇の下に手を突っ込んで立ち上がらせれば、目をぱちぱち瞬かせながら松田を見てくしゃりと顔を歪ませる。「な、なんでわらってるの…!」って言う香澄ちゃんに「悪い、お前が可愛すぎてダメだわ。めっちゃ緩む」ってゆるっゆるの顔で松田が笑うからぽかんと固まっちゃう。
「まさか佐藤にもハギにも妬いてるとは思わなかったわ」ってくつくつ喉を鳴らして笑う松田に「どうせ、重い女だもん」って言えば、ふわっと縦抱きにされて寝室に運ばれる。ベッドに優しく下ろされて「言っとくけど俺はお前以上に重いからな」って松田がちゅってキスをする。
「お前の目に俺以外が映ってんのも気に入らねぇし、お前が俺以外と喋ってんのも気に入らねぇ。家の中に閉じ込めて俺以外見ないで、俺以外と喋んないで、一生俺のことだけ考えてればいいと思ってる」って両手で頬を包み込んでまっすぐ目を見られるからぶわっと顔が熱くなる。
突然の激重感情にキャパオーバーしちゃった香澄ちゃんに「こんなヤベェ事考えてんのは俺だけだと思ってたけど、そうでも無かったみてぇだな」ってふっと笑った松田がゆっくりと香澄ちゃんの唇を親指でなぞる。「もう我慢も遠慮もしねぇからな」って唇に噛みつかれたが最後、長い長い夜が始まるね。