気心知れた友人たちとの宅飲みでしっかり酔った降谷が皆の前にも関わらず「香澄、ちゅーして」って後ろから抱き締めてくるから、香澄ちゃんも皆も目を丸くして顔を見合わせる。
「聞き間違い?」って首を傾げた香澄ちゃんだったけど「早くちゅーしろ」って言われて「え、えぇ…」ってなる。「いいじゃん、してあげなよ」ってけらけら笑う萩原の横では松田がひいひい言いながら笑い転げてて、伊達と諸伏からは生温かい目を向けられてしまい、香澄ちゃんはいたたまれない気持ちになる。
「あの、零くん…?皆もいるし、絶対明日になったら後悔するから止めよう?」ってやんわり止めようとするけど「なんだよ、僕にちゅーするのが嫌なのか」って降谷が不満そうな顔で香澄ちゃんの首筋にがぶっと歯を立ててくる。
「い…っ、ちょっと零くん…!」って慌てて引き剥がそうとするんだけど抱き締める手にぎゅううって力が込められてしまって全然離れてくれない。「ちょ、ちょっとこの酔っ払い何とかして…!て言うか、こんなに飲ませたの誰!?」って香澄ちゃんがしがみついてくる降谷から逃げようと四苦八苦しながら警察学校組の皆をキッと睨む。
「面白れぇモン見た」って涙を浮かべるくらい笑ってる松田が「おらゼロ、そんな面倒な奴フラれちまうぞ」って余計な追い打ちをかけるから「…ぼくのこと、ふるのか」って降谷が香澄ちゃんをじいいっと見つめてくる。
「今の所その予定は無いです。離してください」って香澄ちゃんがため息を吐けば「なんで敬語なんだよ、ぼくのこといやになったのか」って肩口に頭をグリグリ押し付けてくるから髪の毛がくすぐったくて身を捩る。
「酔うといつもこんな感じなのか?」って伊達に聞かれて「初めてですよ…こんなになってるの…」って香澄ちゃんが苦笑いをするから「その割には落ち着いてるね」って諸伏がくすくす笑う。
「落ち着いている様に見えてるだけです。めっちゃ恥ずかしいに決まってるじゃないですか」って香澄ちゃんが眉間に皺を寄せて「これで私が恥ずかしがってたら後から絶対に死にたくなるので照れないようにしてるんです」って言うから「健気だねえ」って萩原を筆頭に皆が楽しそうに笑う。
「香澄、なんでちゅーしてくれないんだよ」ってずっと文句を言ってる降谷に「〜〜ッああ、もう…!すればいいんでしょ!すれば!はい、ちゅー!もう寝なさい!!」ってやけくそになった香澄ちゃんが降谷の頬を両手でガシッと掴んで勢いよくキスをしてから体を離すから、降谷はぽかんとしてるし、警察学校組の皆はとうとう堪えきれなくて声を上げて笑い出す。
「はい、おしまい!!!」って言う香澄ちゃんに嬉しそうにふにゃりと笑った降谷がもう一回キスをしようとして怒られてる。