【気長に頑張ってみましょうかねぇ】の続きみたいな
※吸血鬼パロ※
ダメダメ吸血鬼の香澄ちゃん、一人でお留守番してて萩原が帰ってきたからぴょこっと玄関を覗いたら萩原と一緒に知らない男の人がいてビシッと固まる。「お、香澄ちゃんただいま」って笑ってくれる萩原よりもこっちをじっと見てくるサングラスの男の方が気になってずっと固まってる。
サングラスの男である松田が靴を脱いで一歩足を踏み入れた瞬間、ビクリと肩を揺らして踵を返した香澄ちゃんが向かった先は寝室。ドタバタと音を立てて走り出した香澄ちゃんがベッドの影に隠れて小さく丸まるから、あまりの勢いの良さに萩原も松田もぽかんとする。
「おい、すっげぇ逃げたぞ」「う〜んこれは想定外」って苦笑いをしながら香澄ちゃんを探して「香澄ちゃん、これ、俺の友達」って萩原が松田を指差すから香澄ちゃんの視線がそろそろと松田に向く。
「よう」って手を上げた松田にビクゥッ!って肩を跳ねさせるから「重症だ」って萩原が松田を見る。「ほっときゃ慣れんじゃねーの」って香澄ちゃんに背を向けてひらひらと手を振った松田をじいいっと見つめてから「……だれ」って香澄ちゃんが萩原に言う。
「俺の友達。松田って言うんだけど、香澄ちゃんに会ってみたいって言うからさ」って笑いながら香澄ちゃんのぽんぽんって頭を撫でれば「……売らない?」ってジトリと警戒の目を向けられる。
「売りません」って吹き出して笑った萩原が「ほらおいで。俺もいるし、大丈夫だよ」って香澄ちゃんの手を引いて戻れば松田が目を丸くして「随分すんなり出てきたな」って香澄ちゃんを見る。
「出てきたってか、出した?」って萩原が首を傾げて「はい、香澄ちゃん。自己紹介」って萩原の背中に隠れてた香澄ちゃんを松田の前に引っ張り出す。「わ…っわぁ、ぁ…っやっ、やっ、」ってあたふたしながら必死に萩原の背中に戻ろうとする香澄ちゃんに「だ〜いじょうぶだって。ほら、挨拶しな」って萩原はけらけら笑うばかり。
「……香澄」って小さな声で名前だけ名乗って松田をじいいっと見る姿が野良猫にしか見えなくて「ふはっ、別に取って食ったりしねぇよ。そこの萩原と同僚の松田だ。よろしくな」って笑いながら松田も自己紹介をする。
そんな二人を見て満足そうに笑った萩原が「んじゃ俺シャワー浴びてくっから、香澄ちゃんのことよろしく〜」って香澄ちゃんをその場に置いたまま風呂場へと消えるから香澄ちゃんの顔が絶望の色に染まった。