自分の大怪我はOKだけど香澄ちゃんのちょっとした怪我は絶対NGな高明が「自分のことも大事にできない人にとやかく言われたくないです。ほっといてください」って言われて本気でショック受けて、無茶しなくなる(当社比)から大和と上原から「もっと言え/言って」って頼み込まれることになる香澄ちゃん。
「香澄さん、すみません」って謝る高明に「それは何に対する謝罪ですか?」って香澄ちゃんが素気無く返すから「貴方に、心配をかけたことを謝らせてください」って高明が困ったように眉を下げる。
「私がいつも、どれだけ心配してるか分かってますか」って香澄ちゃんがくしゃりと泣きそうに顔を歪めるけど香澄ちゃんの心の内を高明が正確に言葉にすることなんて出来るはずもなくて「……すみません」って謝ることしか出来ない。
「病院で眠ってる高明さんを見て…ッ、警察なんて危ない仕事、辞めてしまえばいいのにって…!高明さんを失うくらいなら、あなたに一生恨まれることになったとしても、警察を辞めさせた方がマシだって…!」ってぽろぽろ泣きながら両手で顔を覆った香澄ちゃんを堪らず抱き締める。
「あなたが、帰ってこなくなる日が、こわいの」って縋るように香澄ちゃんの手が背中に回されるから、ジリジリと高明の心が痛む。「ひどいこといって、ごめんなさい」って涙を流す香澄ちゃんの頬を両手で包んで顔を上げさせた高明がゆっくりと触れるだけのキスを落とす。
突然のキスにびっくりして固まってる香澄ちゃんに「酷いことをしているのは僕の方なのに、どうして貴方は…ッ、」って悔しげに眉を顰めた高明がもう一度キスをする。
「絶対に怪我をしないと、約束はできません。でも、何があっても貴方の元に帰ってくることは約束します。絶対に、貴方を一人にはしません。だから…信じて、」って額をこつん、と重ねて祈るように呟いた高明に香澄ちゃんが息を飲む。
「貴方が僕の身を案じて泣くのなら、その涙は絶対に僕が拭います。どれだけ無茶をしようとも、貴方に叱って貰う為に貴方の元に帰ってきます」ってゆっくりと言葉を紡いだ高明が香澄ちゃんの頬を親指の腹でそっと撫でて、また唇を塞ぐ。
触れるだけのキスが徐々に深くなって、香澄ちゃんの呼吸を絡め取る。「どうしようもない僕を、許して」って困ったように笑って返事を待たずに唇を塞いだ高明を、香澄ちゃんは突き放すことができなかった。