随分、俺を買ってるみたいだな

お気に入りのスコッチがネズミだったから「命とプライド、好きな方を捨てさせてあげる」って怪しく笑ってスコッチをしまっちゃった香澄ちゃんの話。

「どういう、意味だ」って香澄ちゃんを睨むスコッチに「そのまんま。命を捨てるなら私が有効活用してあげるし、プライドを捨てるなら一生飼い慣らしてあげる」ってワインの入ったグラスをゆらゆら揺らした香澄ちゃんが楽しそうに笑ってスコッチに近付く。

「どっちにしても貴方はもう私の可愛い可愛い飼い猫ちゃんだけどね」って綺麗な細い指先でスコッチの顎をくいっと持ち上げた香澄ちゃんがスコッチの額にちゅっとキスを落とす。

「悪いようにはしないわ。貴方だって、命は惜しいでしょう?」ってくすくす笑ってスコッチの頭をくしゃりと撫でた香澄ちゃんをキッと睨みつけて「……何が、目的だ」って言うスコッチに香澄ちゃんがきょとりと目を瞬かせる。

「あら、惚れた男を匿うのに理由がいるの?」って笑った香澄ちゃんが自分の人差し指にちゅっとキスをしてから、その人差し指をスコッチの唇に押し当てる。

「なぁんてね。こう見えても貴女のこと、結構気に入ってるのよ?」って香澄ちゃんがけらけら声を上げて笑うから「随分、俺を買ってるみたいだな」ってスコッチが警戒の色を滲ませる。

「俺がアンタを利用するとは思わないのか?惚れた腫れたなんて、軽々しく言うもんじゃないだろ」って鋭い目で香澄ちゃんを睨み付けたスコッチを気にもせず「あら、惚れた男に利用されるのもまた一興ね。楽しませてくれるなら大歓迎よ」って笑った香澄ちゃんがグラスを傾ける。

「さぁ、答えを聞かせてもらおうかしら。命とプライド、貴方はどっちを捨てるの?」って妖艶に微笑んだ香澄ちゃんにスコッチはこくりと唾を飲み込んだ。
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