松田が捜査のために同僚と恋人のフリをすることになっちゃって、一応勘違いさせないために香澄ちゃんに話したんだけど「あ、そうなの?怪我しないように気を付けてね」って笑顔で何てこと無さそうに返されちゃってちょっと…というより結構不満な松田が「何かねぇのかよ」って文句を言う。
「何かって…え、だって仕事なんでしょ?」ってきょとんとする香澄ちゃんに「そう、だけど」って眉間に皺を寄せながら返せば「じゃあ仕方ないじゃん」って言われるけど納得がいかない。
「嫌とか、そういうのねぇの」って香澄ちゃんの手をぎゅっと掴めば「嫌って、何が?」ってきょとんと首を傾げられるから「俺が、お前以外の女と恋人のフリして外歩くんだぞ」って香澄ちゃんの手を握る力がちょっと強くなる。
「でも、捜査の為なんでしょ?」って香澄ちゃんが困ったように笑うから「捜査の為だったら、キスもハグも、その先も。俺が何しても笑って見送んのかよ」ってハッと鼻で笑いながら言えば香澄ちゃんが目を見開く。
「…そ、ういうのも、するの」って香澄ちゃんが眉間に皺を寄せて怒ったような顔で言うから「上がしろって言えばな」って松田が何てこと無さそうに返せば、香澄ちゃんの顔がくしゃりと歪む。「さっきから、なんなのよ」って香澄ちゃんの目からぽろっと涙が零れるから、今度は松田が目を見開く。
「好きにしたらいいじゃん!!命令されたからですって言い訳して浮気すればいいじゃん!!なによ、さっきから!!もう知らない!!」って香澄ちゃんがボロボロ泣きながら松田の手を振り払って部屋を出て行こうとするから「香澄!ッ、おい待て!」って腕を掴めば「離してよ!」って益々泣かれちゃうから無理やり抱き寄せて腕の中に閉じ込める。
「悪かった、っ別に、お前を泣かせたかった訳じゃねぇ」ってぎゅうっと香澄ちゃんを抱き締めれば「じゃあ何なのよ!」って胸元をどん、と叩かれるから「お、まえが、平気そうな顔するから」って小さな声で松田が返す。
ヤキモチ妬いてくれなくて拗ねました、なんて大きな声で言えるはずも無くて松田の顔がじわじわと赤くなっていく。でも香澄ちゃんは意味が分からないから「はぁ!?」って怪訝な顔で松田を見れば、真っ赤な顔した松田がそこにいて思わず「…は、」ってぽかんとしちゃう。
「〜〜ッお前が!!俺が他の女と一緒にいても平気みたいな顔するからだろ!!」って勢いに任せて言い切った松田に「な、に…いって、」って香澄ちゃんがぱちぱちと目を瞬かせる。それから松田の言葉を心の中で復唱して、ようやく意味を理解した香澄ちゃんがぶわっと顔を赤くする。
「は、はぁ!?あ、あんたが仕事だって言うから…!平気なフリしてただけに決まってんでしょ!?」って真っ赤な顔した香澄ちゃんに怒鳴られて「平気なフリしてんじゃねぇよ!!ヤなことあんなら言えっていつも言ってんだろうが!!」って松田も怒鳴り返すから二人で抱き締め合ったままぎゃんぎゃん喧嘩する。
「嫌でも、それが陣平の仕事なんだから仕方ないでしょ!?」「仕方なくねぇだろ!!」「私が嫌って言ったら止めれるの!?違うでしょ!?」「んなもん無理やり言うこと聞かせばいいだろうが!!」「そういう問題じゃないじゃん!!」「じゃあどういう問題なんだよ!!俺はお前が嫌がることなんかこの先一生するつもりねぇからな!!」って怒鳴った松田の言葉に思わず香澄ちゃんの胸がきゅんとしちゃって言葉を飲み込む。
「ば、ばかじゃ、ないの…」って声が小さくなっていく香澄ちゃんの両頬を片手で掴んで「バカで何か悪いか」って松田がふん、って鼻を鳴らす。「嫌なら嫌って言え。我慢されんのが…俺は、一番嫌なんだよ」って不満そうな顔をした松田が「いいな」ってジッと見つめて来るから「わ、かった…」って頷くしかできない。
「で?俺がお前以外の女と恋人のフリすんの、平気なのかよ」って話を掘り返してくる松田をキッと睨み付けた香澄ちゃんが「嫌に決まってるでしょ!当たり前のこと言わせないで!」って怒るから松田の頬がにんまりと緩む。
満足そうな顔をした松田が香澄ちゃんの唇に噛みついて「ふは、ちゃんと嫌なんじゃねぇか」って笑うから松田の首に手を回した香澄ちゃんが「ぜんぶ、わたしのだもん」ってキスに応える。
深くなっていくキスに目をとろんとさせる香澄ちゃんを抱き上げて「お前も、全部俺のだもんな」って笑った松田に立てなくなるまで愛されることになるよね。