年上🌸ちゃんに一目惚れしたfryの話。 #decnプラス 「大丈夫ですか?」と声をかけてくれた彼女が僕の顔を見て驚いたように目を見開く。体調は最悪。顔色が悪すぎる自信はあったが、そんなに驚かせるほど酷かったのか。「すみません、大丈夫です」と返して立ち上がろうとすれば「い、いやいや…!
絶対大丈夫じゃないでしょ…!?ちょっとここで待ってて…!」と無理やり座らされて彼女が来ていた上着を肩にかけられる。「ここにいてね」と念を押すように僕に言った彼女は少し離れた自動販売機で水を買って戻ってきた。「とりあえずこれ飲んで。それと病院…今からだと、総合病院しか無理か…
タクシー呼ぶから一緒に行こう」とベンチに座る僕の目の前にしゃがみ込んだ彼女に「いえ、本当に、少し休めば平気なので。お気遣い、ありがとうございます」と返せば、納得いってないような顔でため息を吐かれる。「あなたが良いって言うなら無理強いはしないけど…そんな顔色でこんな所に座ってたら
良くなる物も良くならないでしょう?」と買ってきていたもう一本の水で豪快にハンカチを濡らして、そのまま僕の顔をぐいっと拭う。「見ず知らずの女に心配されて介抱されるくらいには酷い顔してるって自覚持ってね。あとこれ、さっき買ってまだ開けてないからあげる。疲れた時には甘い物って言うし。
あ、でもご飯もちゃんと食べてよ。これはあくまで繋ぎだからね」とカバンから未開封のチョコ菓子を取り出して僕の手に押し付ける。「よし。じゃ、遅くならない内にさっさと帰りなよ」と立ち上がった彼女に思わず手が伸びた。腕をぱしりと掴んで「あの、お礼をさせてください」と言えば「いいよ。
大したことしてないし」と肩を竦めて困ったように彼女が笑う。「でも…」と食い下がる僕に「わかった。じゃあ、次はちゃんと元気になった時に会おう。んで、その時は私にコーヒーでも奢って」とからから笑ってじゃあね、といなくなった彼女を見えなくなるまで見つめ続ける。柄にもなく、顔が熱くて
心臓がバクバクと音を立てる。彼女に会いたい。手を離してしまったことを、後悔した。もらった水もチョコ菓子も決して高価な物じゃない。でも、それが何よりも大事で。宝物を抱きしめるように大事に抱えて家に帰った。その翌日、まさかparでバッタリ会うなんて、一体誰が予想しただろうか。
「あなた、昨日の…」「いらっしゃいませ!昨日の約束通り、僕にコーヒーを奢らせてください。あと、連絡先も教えてもらっていいですか?僕、あなたに一目惚れしてしまったみたいで」「ま、待て待て待て情報が多すぎる!今何て言った?」「?ですから約束通りコーヒーを奢らせて…」「そこじゃなくて」