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※ヒロインサイド。女→男へと性転換あり。読みたくない方はスルーして下さい。
「まーったく、城半壊させちゃって、寒いったらありゃーしない」
姫乃が見上げた先は満天の星空。
屋根ごとギョクレンによりもってかれたのだった。
「おー、絶景じゃーん!最高ー!!ふぁ…ぶえっくしょん!!!」
やはり夜風は寒く冷たいのだろう。
盛大なくしゃみをして、鼻水を撒き散らした。
「あー…、しんどー…」
この世界は魔法で出来ている為、そこまで厚着しなくても個々の能力で寒さが防げる。
だが、現代からトリップした姫乃にとって竜也のような巫女的な能力も無く、こちらでの仕事と言えばただ衣食住を与えてもらうばかりで今の所は何の役にも立ててないのが現状。
「黒野くん…元気かなぁ。急にいなくなっちゃうし、テレパシーは使えないし…」
姫乃なりに竜也の心配をしており、巻き込んでしまった身としては罪悪感は否めない。
何で自分は女に生まれてしまったのだろう。
男なら竜也をもっと助けられたかもしれないのに。
それは物心ついた頃から何度も不思議に思っていた。
恋愛対象は常に女だったし、可愛くて華奢な子が好みで、家族や友人からは全く理解される事は無く、腫れ物のような扱いを受けた記憶が蘇る。
女の子の恋人とのキスシーンを母親に見られた際、父親からは叩かれ、母親には泣かれたのが最後だった。
両親とは顔を合わせぬ生活をし、気付いたらこの世界来ていたのだ。
あぁ、この世界に来ても尚、自分は理解されないのだろうなと他人事のように思った。
存在意義など気にしないし、認めて欲しいとも願った事はない。
だけど、何を見てもつまらなかったし、生きてる感じがしなかった。
そんな時、早朝に部活をしている男子を見て、煮えたぎるような情熱が宿ったのだ。
少年達が楽しそうにサッカーや野球をしてる姿に、腹奥がぞくぞくし、喉がやけに乾いた。
笑顔で触れ合う少年達を見る度、ムラムラした欲が中心に溜まって行くのがわかる。
この感情は何だ。
女の子を組み敷いた感覚に似ている。
彼らがスキンシップしてるだけで飢えた獣のように舌なめずりしてしまう自分がいた。
そうか、自分はレズビアンだと思っていたが違うのかもしれない。
同性愛者、または同性同士の恋愛が好きなのではないか。
それからは早かった。
世の中には腐女子と言うものがあり、見る専に徹底し、女の子と遊ぶのは止めた。
そんな時、竜也と共にトリップして、覚と運命的な出会いを遂げる事となる。
見る専だった自分が初めて、この男を可愛がり、自分の手により啼かせたいと思ったのだ。
雲行きが突然妖しくなり、凄まじい強風が吹き荒れる。
姫乃の髪が宙に広がり、部屋にある小物が無残にも転がって行く。
「……白の、神子……」
突然の脳内に流れ込む声。
強い風と共に金色に発光する白く大きな物体が姫乃の目の前に現れた。
「……我は力を失い…もうすぐ、…消滅する…。……そなたの力で…黒の神子を…守るのだ…。……多くの…男と体を交じわい…力を与えるの、だ……」
白い龍が姫乃の中へ入って行く。
「……我は常にそなたと一緒…。………その願い、……叶えよう…」
「おおぉ!?ちょ、え!?腹あつ!!?胸痛っ!!?」
姫乃が股間と胸を同時に押さえ、熱さと痛みに耐える。
「……黒の神子が体を差し出す存在ならば…そなたがナイトの奥深くにその身を……埋めるのだ……」
ぱあっと効果音がする程のきらびやかな光と共に白い龍が消えた。
まさかの姫乃の中に。
「……あ?」
股間と胸元を押さえていた手に違和感を感じる。
「何だ、これ…?」
ふくよかな胸の弾力は無くなり、がっちりとした筋肉質な質感。
股間に至ってはふにっとした柔らかな感触がし、思わず自らの体に視線を逸らした。
「ぉおおおお!!!?」
女子とは思えない雄叫びを上げ、目の前に広がる光景に唖然。
洋服の合わせ目からもそれなりにあった胸の膨らみがなくなったと思えば、筋肉よろしくと言わんばかりの硬くて立派な胸板。
下半身はもこっとした膨らみがあると思い、中身を確認。
すると立派な性器が付いているではないか。
それも通常サイズでこの大きさと言う事は、本気を出したらどれくらいになるのだろうか。
「うーわ…やっばー!…え、そう言う事?黒野くんはにゃんにゃんにゃんこになって、ワシはこの棒で野郎共をにゃんにゃん啼かせろって事ぉー?何それ、最高ーじゃん!!」
ニヤニヤと悪戯な笑みを浮かべ、姫乃の脳内にちらつく覚の姿。
「適材適所ってのは、こーゆー事を言うんだろぉーねー!!白ミミズわかってんじゃん!!」
白ミミズとは何ぞや。
あれは立派な白の龍である。
「ちょーっと一発、ヤってくっかぁ!!」
しゅったっとすぐさま立ち上がり、覚の居る寝室へと向かった。
体つきも男らしくなっており、この世界に来てお役目を立派にこなせそうである。
「白ミミズ、サーンキュ!!」
白の龍は間違えてしまったのだろう。
選ぶ神子を。
時間あいてしまったので、設定が色々矛盾してたらすみません。ふわっと作ってるので、自分自身も忘れてる部分あると思います(笑)連載当初から、ずっと姫乃を性転換させる事を考えており、やっとこさ出来ました。竜也はネコ、姫乃はバリタチです。ダブル主人公、メインはもちろん竜也ですが、サブの姫乃も出張ります。管理人の書く主人公はあまり特徴がないので、最初から主人公枠にすると全く楽しくない感じになるかなと、敢えて性転換と言う狡いやり方しました(笑)悪しからず。
実は管理人、攻め主人公ものも書きたくて、ちょっとここで挑戦してみようかなとテスト中です。嫌じゃなかったら、これからもお付き合い下さい。
3025.03.14
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