23※R15
※R15、性的表現あるので、苦手な方はスルーして下さい。
見えない何かが口の中に入る度に、どくりと脈打つような動きが舌に響く。
まるで血が通っているかのようなそれ。
目に見えず、温度すら感じないのに動き回る何かが意思をもって竜也の口腔内を犯していた。
「ふぅ…っ…、…ん、っ…」
にゅるりと舌に巻き付き、まるで濃厚な口づけのような感覚に陥る。
そして両方の乳首は形が変わる程に捏ねくり回され、じんじんと下半身に直接響く。
「っ…、あ、っ…!…ひ…っ、やぁ…っ……っ!」
気持ち良い。
男なのに乳首で感じてしまう。
腰が無意識に揺れ、溜まった熱を必死に逃がそうとする。
だが両方の手首を見えない何かに拘束され、勃ち上がりかけた下半身に手が伸ばせる筈もなく、悪戯に空振るのみ。
声が浴室によく響き、竜也の顔が羞恥心により真っ赤に染まる。
何をしているんだ自分は。
そう思うのに浅ましくも、もっと気持ち良くなりたくて誘うように自ら両足を開いた。
この勃ち上がりかけた中心への刺激がもっと欲しい。
頭が沸騰したように熱くなり、性欲抑えきれない。
こんなに浅ましかったかと思う程に、脳内がピンク色に彩られていった。
「っ、ぁ…っ、おかしく…なるっ…!」
頭がぼーっとして来て、かすかに残っていた理性が奪われる。
甘い香の香りが鼻腔から抜けず、ジゼルから与えられた快感が忘れなれない。
あの太くてゴツゴツした指先を思い出すだけで、きゅんと後孔が疼いていく。
前の刺激が欲しい筈なのに、奥からせり上がる熱。
その正体に気づきたくなくて、頭を振った。
思考回路をあの時のジゼルの指へと戻し、強くて激しい快感を思い出す。
あんな風にまた激しく扱いて欲しくて、腰をゆっくりと動かした。
「あ…」
ただ空を切るだけのそれ。
思い描いた快感が全くと言ってよい程に得られない。
その瞬間にとても悲しくなり、ひとりでいる事が急に心細くなってしまった。
今なら士騎がいる。
ここから声をかければ、そう思った時、己の醜さに気づく。
唯一仲良くしてくれた友達に対して、自分は何とはしたなくて汚い感情を向けたのかと。
眩しいくらいに真っ直ぐで、曲がった事が嫌いな彼。
まるで物語の主人公のような眩しい存在。
竜也もその考えはあるものの、実力等ないに等しい。
だが、士騎は違った。
強くて優しくて、だけど見た目と口調のせいで周囲に誤解されてるが、何にも臆さない堂々とした性格だ。
そんな彼に自分は今何を求めた、そう思い踏みとどまる。
きっと士騎なら顔を真っ赤にしながらも竜也の願いを聞いて、この熱を沈めてくれるだろう。
けど、それをさせてしまって良いのか。
あの時見た記憶が蘇り、美しいものを汚してしまうような気になり、とてもじゃないがしたくない。
何より、その記憶が脳内を占める度に、何とも言えない愛しさが膨れあがる。
きっとこれは彼女の気持ちだ。
それが竜也の中に入ってくる。
そして次に訪れるのは背徳感。
その両方の、何とも口にしがたい感情に押しつぶされそうになった。
そんな時にふと頭に過る眼帯の青年。
ぶっきらぼうでとても優しいとは言えないし、あまりにも不器用でいて冷たい人。
なのに竜也にはとても優しく温かい人間に思えて仕方なく、あの強靭な肉体に無数の傷と青く綺麗な瞳を思いだした。
彼は今、どこで何をしているのだろうと。
そして我に返る。
酷く優しい瞳で己を見る青年を思い浮かべただけで、どくんと胸が弾け飛ぶくらいに高鳴ったのだった。
(何で…今…。何だよ、これ…心臓が…おかしい…)
ギョクレンの顔を思い浮かべ、顔が真っ赤に染まる。
心臓が早鐘をうち、訳がわからなくなった。
違う、そんなんじゃない、そう思った時だった。
青色の閃光と共に何かが浴室に浮かび上がる。
もくもくと白い煙と共に、銀髪の綺麗な髪がふわりと靡いたと思った瞬間、鍛え抜かれた強靭な肉体があらわになっていく。
そして白く透き通った肌に青く輝く瞳、その片方を隠すような隻眼。
それはまさしく。
「……ぇ、……?」
竜也が固まるのも無理ない。
先程想像した人物がそこにおり、この世界にいる筈ない彼の姿に唖然とするのだった。
「……ギョクレン?…え?えぇ?…な、何で……?」
ここに、そう言おうとして自らの状況を思い出す。
見えない何かによりぐずぐずにされ、唾液が口から溢れ、両足を見事にご開帳した先にギョクレンがいる。
何と言う醜態だろうか。
これは罰ゲームなんじゃないのかと思う程に、意地悪な現状だった。
竜也の竜也だけではなく、普段人に見せる筈のない恥ずかしい所全てをさらしているのだから。
2025.11.12
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