tori


4※R15


※R15、少し露骨で残酷っぽい性的表現、攻が受けるシーンあるので、苦手な方はスルーして下さい。


「うん…、本当…良い声」

ちゅっと耳たぶを口に含めば、環が再び声をあげる。
折角だからもっとこの子の可愛い声を聞かせてあげようとスマホを口元まで持っていってあげた。
面白いくらいに海向を求め、健気に助けを乞う姿に愛おしさが増す。
きっとあの美少年は環を意識するだろう。
小さい頃から同性に厭らしい目で見られていた、海向の整った容姿。
嫌悪感や屈辱心に苛まれながら、無意識に男も恋愛対象として浮き上がってしまったパターンだろう。
全くもって本人の意識とは別に。
忌み嫌っていた存在がいつの日か性的対象になるのはこの閉鎖された空間では、ごく自然の成り行きである。
自分がそうだったように。
幼き日の自分と海向が重なった。


あの日、自分を組み敷き、獣のように襲って来た今では顔すら忘れてしまった初体験の相手。
完全に非合意だった。
女性が恋愛対象だった涼介は誰もが振り返る程の美少年だった為、この学園の多感なお年頃の少年達からしたら、欲望の捌け口にされたのだろう。
常に厭らしい目で見られ、アプローチかけられ、逃げていたが不良グループのリーダーに目をつけられてしまった。
容姿端麗な涼介をどうしてもものにしたくて、処女を無理矢理奪ったのだ。
名前も知らないリーダーの少年。
生臭い息遣いと荒々しい腰の律動、そして慣らさずに押し込まれた異物感による激痛。
それは未だに涼介を苦しめているのか、雨の日になると必ずと言って良い程に後孔が微かに痛むような感覚に陥った。
あの時の感覚だけは今でも思い出せるのに、相手の顔だけは覚えていない。
ただ恐怖で揺らされる体。
どんなに抵抗しても飢えた獣を前にしたら、いくら自分が男であったとしても抗えないのだと知った。
そんなトラウマがあるにも関わらず、恋愛対象が男になったのはいつからだろう。
少年達によってそれ以来毎日のように慰み者として抱かれ、完全に性欲処理の肉便器へと変わってしまう。
もちろん最初は抵抗していたが、どんなに逃げても一度覚えた快楽を忘れる事が出来なかった少年達は涼介を追い回した。
次第に抵抗するだけ無駄だと悟り、好きなようにさせたのだ。
それにより吹っ切れてしまったのか。
まるで他人事のように思える異様なまでの行為。
結局最後まで後ろでの良さを知る事は出来ず、セックスとはこんなつまらなく、呆気ないものなんだと思えた瞬間だった。
揺すられながら、天井の灯りを見つめ、生臭い匂いが室内に充満する。
自分の上では次々と少年が入れ替わり、本能のまま欲望を解き放つ。
ただそれを冷めた目で見つめていたのだった。


2025.02.25

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