tori


DVD観賞※R15


※ぬるいR15、AV観賞、モブ同士の絡み、攻の自慰シーン注意。


千尋は友人から、とあるDVDを借りていた。
どうやら、それは新聞部部長の美樹から購入した物でめちゃくちゃグッとくるらしい。
長い間力説され、俺の世界観に新たなジャンルが加わった記念すべき日だ、などと言われる始末。

必ず役に立つから、と言われて内容も確認すらさせてもらえず、無理矢理押し付けられたのだ。
唯一教えてくれたのは、出演している俳優が外部生の結愛にそっくりらしく、一度見て少しでも技術を学べる機会にあやかれるとの事。
丁度、本日は風紀室待機とされており、結愛が交代に来るまでは当分一人なのだ。

「何の技術がドラマなんかにつまってるんだ?大抵の事は習ってきたつもりだが、まだ武術と言うのは奥が深いものなのか…」

千尋は全く想像出来なかったが、普通の一般的男子ならすぐに友人の悪戯な笑みに気づけただろう。
それがろくでもないDVDで、AVだと言う事に。
そして男女のものではない、この閉鎖された空間ならではの男同士のものだと言うのも。
だが、千尋はそういった意味では純粋で、チェリーボーイだ。
好きな相手はいたが、性欲とは無縁な想いだったから、今まで困った事がなかった。
裏を返せば、好きは好きだったが、そこまでの好意だったのである。
本能むき出しに、性欲が暴走する程の激しい気持ちと言うよりは、母性など存在しないがしたとしたら、それに似たような感覚。
だからだろう。
結愛を見て、初めて欲情したのは記憶に新しい。
あの体を組み敷き、自分の昂ぶったもので貫き、乱れた姿をまじまじと見たい。
自分だけのものにしたいなど思う日が来るなんて、思いもしなかったのだ。

「まぁ、時間はあるから、見てみるか」

その判断が後々大変な事になるとも知らず。
控え室に生徒達から没収したDVDや、監視カメラの映像を見る用のレコーダーがあるので、そこに借りてきた物をセットした。
そしてソファーに座ると、映像が流れて来る。
どうやら学園物で、制服を着た生徒達が写し出された。
そして主役である、結愛にそっくりな俳優が現れる。

「凄く似てるな。だから、あいつはあんなに興奮してたのか。…いや、本当可愛いな」

最後の言葉は全く意識せずに出たので、自分でも気づかなかった。
結愛そっくりの人物に、愛しいまでの視線を向けている事に。
友人が力説していたように背格好もだが、顔なんか結愛を少し大人っぽくしたような感じだ。
あと三年もしたら、こうなるんだろうとわかる。
三年後の結愛を想像して、目元が優しく細まった。
声もまるでそっくりではないか。
まるで自分が結愛と画面で話しているような感覚さえ感じる。
どうやらそっくりな少年が友達と空き教室でランチしている風景が映し出された。

『本田、俺はお前が好きだ』

友人が急に結愛似の少年、本田に告白した所から場面が妖しくなる。
音楽もコミカルなものから、ゆっくりと怪しげなものへと変わっていった。
名前も少し似てるな、なんて思ってたら、本田と呼ばれた少年は顔を真っ赤にして頷く。

『林、俺も好き』

頬を赤らめ、上目遣いで見上げるシーンは結愛にしかみえない。
千尋の喉がゴクリと唾を飲み込んだ。
何となく、この林と言う少年は千尋に背格好が似ていた。

『嬉しい』

そう言って二人の濃厚なキスシーンから始まった。
千尋は口をポカーンと開け、意味がわからないと戸惑っている。
だが、どんどん二人は燃え上がり、気づいたら全裸だ。
その間も結愛似の本田からは艶めかしい喘ぎ声が洩れ、とても色っぽい。
千尋の下半身が熱くなるのがわかる。

『あっ…、林っ…もっと…あんっ…っ!もっ、と…突いてぇっ!!…あんっ!!』

二人の下半身は見事合体しており、本田の腰を掴み、背後から獣のようにガツガツと林が腰を振る。
肌のぶつかる音や、粘着質な音、そして本田の高く甘い喘ぎ声が控え室に響き渡った。

「っ…はっ!…本郷っ…」

千尋は呼吸を荒くし、本田と言う少年に結愛を重ね、自らの勃起した肉棒をチャックから出した。
そして本田と言われる少年を見て、大きくなったそれを掴むと上下に指を動かしたのだ。

「あっ…つっ…!はっ…くぅ…っ!」

千尋は脳天が痺れるような快感に、必死で手を激しく動かした。
結愛の名前を何度も呼び、大きな体が小刻みに揺れる。

『あっ…ひゃあっ…イィ…!!あんっ…林ぃっ!!ぁ…、あん…!』

結愛ではないのだが、もう千尋には結愛にしか見えてなかった。
甘い声を聞き、蕩けきった顔に、ガツガツと貪られる後孔が映し出される。
千尋の心臓はバクバクと跳ね、まるで自分が結愛を犯してるような感覚に陥った。
自らの腰を動かし、自分の手に何度も性器を突きつける。
その度に、結愛の中にいるような錯覚に陥り、脳天が痺れる程の快感が襲ってきた。

「はっ…あっ!本郷っ…、本郷っ…っ!」

千尋はそのまま自慰をし、結愛似の少年でついに射精してしまったのだ。

「くぅぅっ!!」

咄嗟に持っていたハンカチで先端に蓋をするように宛てたので、精液が飛び散る事はなかった。
だが、先程までの熱が冷めると、何とも虚しさに襲われる。

「俺は…何してるんだ…」

後ろめたさや罪悪感が押し寄せ、自分ので汚れてしまった手とハンカチを洗う。

「どこが役に立つんだ…、それ所か、俺は本郷で…」

ずっと思っていた事がAVとしてだが実現したが、昂ぶった感情が落ち着けばあとは虚しいだけ。
この手で触れられない事が酷く悲しい。
あの純真無垢な少年の乱れた姿に、己の下半身が再び熱を帯びようとしてるのがわかり、より切なくなった。
苦虫を噛み潰したように顔を歪め、室内に篭る独特な臭いを消すよう窓を開け、換気扇をつける。
その後、結愛が来て、しばらくは目を見て話せなかったのは罪悪感からだろう。
それを不思議に思った結愛が、千尋を上目遣いで見つめれば、千尋の脳内では、先程の濃厚なシーンと、そして淫らに誘う結愛の映像が流れた。
正確には、結愛似の少年なのだが。

「い、いや…、気にするなっ…」

急に挙動不審になった千尋を結愛は心配する。

「え、どうしたんだよ?熱でもあるのか…?」

無防備にも邪な感情を抱く自分に、何の躊躇もなく触れる手のひら。
熱を測るように千尋の額に手のひらを宛てた。 

「いや、そうではないんだ…!本郷、本当に離れてくれっ…!」

そして再び熱が中心に集まり、我慢出来なくなった千尋は顔を真っ赤にして、鼻血を出してしまう。
それに驚いた結愛が千尋の体を支えれば、更に鼻血を噴くと言う地獄絵図が続いたのだった。


友人が奨めるDVDには気をつけましょう。


2024.09.19

- 67 -

*前次#


ページ:


今日:78 昨日:32 合計:26870