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オラ、本郷結愛。ちょっと願い事を叶えたくて、7つの玉を集めて戦ってるんだけどなかなか皆強ぇんだ!ごめんなさい、嘘です。何故か35歳の会社員から、寝て起きたら某有名恋愛シュミレーションゲームの脇役になってたんだ。しかも主人公がいるのに、どうやらフラグ立って、脇役主人公と言うチートな存在になってるよ。ホワイ?トリップとか夢見た事はあったけど、実際経験するとマジでメンタルやられるわぁ。35の自分が16とか、痛いよ、キモいよ、無理だよ…
もう子供くらい年齢離れてんじゃん。とまぁ、そんなこんなで4日目に突入したんだけど、前回の低音エロボイスは、見事隙をついて、カウンタータックルを喰らわせて逃げて来たんだけど、何だろこの寒気は。あ、風邪引いたかな?ヒャッホー!
「おい、糞ガキ!とっとと学校行きやがれっ、しばいたるからな!」
オカン突入、そしてもう既にしばかれてボコボコにされたよ、俺。朝からバイオレンスだぜ、今時大阪にもいないパンチパーマとつり上がった眉、どこでセットしてんのさ。マジ、自分の親ながらアッパレだよ。やはり仮病は許してもらえなかったから、学校行ってくるか。王子様と低音エロボイスにさえ会わなければ、エンジョイスクールライフだからな。
「そう来たか」
毎回思うけど、気づくと学校ってどう言う事?それに、何故かマイダーリンと美術部部長が一緒にいるって何さ。これは夢か、夢ならどんなに良かった事か…。体育館で生徒会の紹介が始まったけど、入学して4日目とか遅くない?絶対、入学式の日にするべきだよね。あ、そうか、忘れたんだな。誰がって、まぁ、この世界の設定を作った奴だよね…。所詮、ゲームだからな。しかもバリバリの恋愛シュミレーションの。ごたくは良いとして、この歓声とキラキラと光る舞台に、王子様と低音エロボイスが立ってたよ。そうだった、あいつら生徒会の一味だったんだわ!マジ、何なの、最強なの?マイダーリンと美術部部長、ハイスペックすぎる。逆にドン引きだよ…。バカなんじゃないの?いや、バカなんだなっ!!
「そして、生徒会長と副会長かよっ!王道も大概にしろやっ」
思わず人目も気にせず、大きな声で突っ込んだ結愛に、周りは何事かと振り返る。
何故か友達一人もいない結愛、それは独占欲の強いヤンデレ真琴のせいで周りが近づけないでいるからだ。
守ってあげたくなる外見と、儚げな雰囲気に男女共に庇護欲をたきつけられるらしい。
だが、本人からしたら、こんな外見大した事なくて、トリップ特典の最強設定が備わってんじゃね?と思っているのだ。
トリップするに辺り、何の因果かわからないが特定の相手に好かれるスペックが付いてきてしまったのだろう。
本来なら、ほとりがそれを担うはずなのに、神様のイタズラにより、結愛がその役を引き受ける形となってしまった。
「あはは!本郷くんって面白いね」
そう言って、可憐で透明感ある声が隣からした。
いつの間にほとりが近くにいたのだろうか、いや、今の結愛にはそんなの関係ない。
マイエンジェル、ほとりとの大接触に感激していた。
「ほとりんっ」
マイエンジェル、ほとりんではないかっ!うわ、近くで見るとマジ可愛い、ちっちゃい!つか、可愛いけど、めちゃくちゃ美人だよ、何だよ、この猫ちゃんみたいなくりくりした瞳はぁぁぁぁ!ハスハス、良い匂いがするでござる。俺の一部が反応してしまうではないか!敢えて言わせてくれ、俺の一部がホットホットっ!ありがとう、満足したよ。でも本当に、秘密の花園の扉がオープンしそうだぜ。オカン、ごめんよ、俺はほとりんを嫁にする事を決めたよ。この可愛さの前では、俺の理性は無力だ…。
「え、ほとりん?何かの言葉かな?」
キョトンとして、自分のあだ名とは気づきもしないほとりは、その美しい顔で優しく微笑む。
すると周りがキラキラと光り輝き、花吹雪が舞った。
実際は舞ってないが、舞ったかのような錯覚に陥る。
それを見た結愛と、周りのモブ達が次々と鼻血を噴いて倒れたのだった。
何故か下半身を抑え、悶えている姿は異様である。
俺のマグナムがヤバイ、とか女神降臨、とか、訳のわからない事を皆が呟いて。
何も知らないほとりと遠くの生徒達は、集団テロリスト、または集団感染かと恐怖でおののく。
教師達が来るまで、皆が体をガタブル震わせて泣いていたのだった。
これが属に言う、マグナム女神降臨伝説と呼ばれ、その後、何十年先も引き継がれる事になる。
御子神ほとりの名前を知らない者は学園にはおらず、その後もこの伝説を越える者は現れなかったと言う。
マイエンジェル…。あぁっ、なんて美しいんだっ!マグナム女神降臨!
フラグがたった。
2024.07.31
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