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「あ、そうそう。話逸れたけど、護衛にいるのあいつらじゃなかったぞ。何かターミネーターみたいな、ロボットみたいな奴だったな」
恭介の言葉に、よりハテナ状態になった柳。
てっきり玄心か真琴のどちらかと思いきや、違うのかと頭に数人過る。
(ターミネーター?ロボット?どちらも小林ではないよな。御子神?でもないか?ナル男…じゃないな。…え、じゃあ、誰だ…?)
「俺はこれからあいつらん所行くから、一緒に廊下見るか?」
その言葉に、そうするかなと恭介の後に着いて行くのだった。
インターフォン画面には映っておらず、ドアへと歩いてドアスコープから覗いたら見えるかもと思ったが、ただの廊下の風景が広がるだけだった。
「さっさと見ればいいだろ」
恭介が何やってんだと笑いながらドアを開ければ、誰も居なかった。
「やっぱ誰もいないじゃん」
そう柳が辺りを見回せば、人の気配などまるでしなかった。
恭介は何かを察知し、すぐさま角側の廊下を凝視する。
「ぶはっ!いるじゃねぇか、あそこにっ!」
そう爆笑しながら恭介が指をさす方向を見れば、真っ暗な闇しか見えない。
夕方だからだろう。
まだ寮内のライトがついていない。
「いやいや、見えないって…」
怖い事を言うなよ、と柳は恭介の腕に恐怖から抱きつく。
昔からホラーとか暗闇が苦手だったからか、閑散とした広い廊下はやけに迫力があった。
「甘えん坊か。まぁ、可愛いけどな。」
そう言って、恭介は柳の頭を撫でる。
そして、先程誰かいると行った方向に手を振った。
「おーい、そこのストーカー」
恭介の言葉にぎょっとしてると、暗闇がもぞっと動き出した。
「ひぃいいいい!!!?出たぁぁぁ!!!」
柳はパニック状態となり、恭介に飛びつく。
「ストーカーとは誰の事だ」
淡々とした声と共に現れたのは篠だった。
「ほらな、いただろ?」
そう言って、恭介は篠に柳を託し、じゃあなと行って消えてしまった。
(え…?ちょっと待って!!この状況で2人きりにさせられたの、俺!阿曽沼、馬鹿だろ!!怖い怖い怖い!こいつ目が据わってて怖いって!!)
知的な美形なのだが、眼鏡の奥に宿す瞳は真っ黒で、何の光もともしていない。
全身から伝わるオーラは氷のように冷たいのは気の所為だろうか。
「小鳥遊柳。俺に何の用だ」
フルネームで呼ばれ、柳は思う。
俺が声をかけた訳じゃないのに、と。
「いや…その、俺が用事あった訳じゃないんだけど…。何でそこにいるのかなって…」
しどろもどろになりながら、篠に問いかける。
「護衛だ」
「…え?」
それ意外、口を開かず、そのまま暗闇へと消えてしまった。
(えええぇぇ!!?何、何、何!?意味がわからない!!え、答えになってないよね!?護衛なのはわかってるんだけど、そうじゃないのよ!!まだ話の途中っ!!)
2024.10.04
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