にゃー!
給食もタイウィンさまに運んできてもらって、部屋から一歩も出ない一日を過ごした。
誰かに見られる心配がないおかげで、作業はとても捗った。
嵩張っていた書類達は綺麗サッパリなくなり、何もない机が新鮮に見えた。

「今日は早くに終わっちゃったね。」
「シュネルさま、お疲れ様です!」
「明日にはその姿が治ると良いね。」
「………」
「あれ?タイウィンは案外気に入ってたのかな?」
「え、い、いえ、そんな事はありません…」
「タイウィンさまって、そういうご趣味があったんですね〜…?」
「ち、違う…決してそういう意味ではない…」

どう見ても治る事を期待していない様子。
まぁ、僕もこの可愛い姿が一日限定は惜しいと思う。
ぴこぴこと動く耳は、愛らしさしか感じられない。
閉城までまだ少しある時間内。
明日は外回りばかりの一日になる事が確定している。
効率よく回るために順路を予め決めることにした。


今日のお仕事も終わって、部屋へと戻ってきた。
とは言っても、着替え用のタンスがある位。
部屋同士を繋ぐ扉がついており、実質はタウの部屋が私の部屋でもあるようなもの。
一緒に寝て、ご飯を食べて、シャワーも同じ所を使う。
と、なると私の部屋は最早用済みで…
代わりに二人分の衣装タンス、本棚、小さな机と椅子を置いている。
元からあまり広くない部屋だったし、タウの部屋は一人で使うには勿体ない程広い。
パジャマを取り出して、シャワーを先に浴びに行った。
戻ってくれば、タウにじーっと見つめられる。

「…ど…したの?あまり見られると恥ずかしい…」
「いや…治ってないな、と…」
「え?う、うん…寝たら治るんじゃないかな…?」
「さて、サッと浴びてくる。この機を逃したくはないからな。」
「……?」

笑みを浮かべながら、お風呂場へと向かっていく。
どういう意味かはよく分からない…
あ…そういえば、もうすぐ月刊誌の発売日だ…
今月はどんな内容だろう…面白そうな事が載ってるといいな…
弓のメンテナンスをしながら待っていると、すぐに戻ってきた。
まだ少し髪も濡れたままだ…

「もっとその姿を堪能させてくれないか?」
「へっ…!い、良いけど……」
「よし…にゃんと啼いてもらえるだろうか…」
「うぅ……もしかしてずっと触りたかったの?」
「あぁ、もちろん。早く可愛がってやりたくて仕方なかった。」
「かわいがる…?」
「ほら、可愛く啼いてくれ…?」
「…!!!」

ドサリと押し倒されて、欲情した瞳に見つめられる。
や、やっぱりこういう趣味があるんじゃないの…!?
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