今日から魔法少女!
捕虜の身となっていたシュネル様の奪還から数日…
どこからか、呼びかける声に何となく導かれた。
幼い頃に出会った妖精さんの声が、また聞こえたのだろうか?
そんな期待を持ちつつ、ぼんやりと歩いていると突然声が聞こえなくなった。
道を間違えたかな?
周辺にもそれらしき存在は………
明らかに不自然に光ってる場所、あった…
警戒しながらもその光にゆっくりと近づいてみる。

「え、えっと…呼んでいた方で良いですか?」
『私の声が聞こえたのですね?』
「あ、はい…一応…」
『では、あなたには素質があるということですね…おめでとうございます。』
「…はい?」
『あなたは今日から魔法少女になってもらいます。』
「……はい…!?」

魔法少女って…言われても……
魔術の勉強なんて一つもしていないし…
治癒術は半分、妖精さんから譲り受けたものだし…
というか、拒否権は?

『これはとても喜ばしいことです。魔法少女になれば、どんな悪にも打ち勝つ事ができるのですから。』
「えっ!!なら、噂の黒い騎士とかも、ですか?!」
『えぇ、もちろん。あなたが悪と思うもの全てから力が失われ、正義の魔法少女になったあなただからこそ倒せるようになります。』
「わぁ…それってとても凄いです!そんな力があったらきっと…」
『既にあなたにはその力を分け与えましたよ。』
「へ?展開早すぎでは?」
『あなたのその弓を抱いて、ただ守りたいものを想い、願うだけです。』
「へ、へぇ……それだけで力が…!」
『お待ちください。少し注意事項があります。』


最初はとてもいい話だと思っていた。
だけど、やっぱりどこにも美味しすぎる話はないみたいで。
魔法少女なる存在。
その力の根源の話。
全ての話を聞いてしまった私は、凄く後悔している。
しかし、そもそもは無理やり押し付けられた力。
もとから断ることも出来なかったわけだけど…
足が重い…
でも、この力をくれた魔法少女Bの言う通りではあった。
この所魔物の力は強くなっているし、兵士さんが犠牲になることも増えた。
私も一応戦うけど、それは後衛で援護する身。
タウやローマンさんのように、前衛で戦ったり指揮をすることはない。
そんな立場に若干の劣等感も感じていた。
私がもっと力になれたなら…
きっと兵士さんの負荷も減るし、タウが怪我をすることもなくなる…
対価に対して利益の方が、圧倒的に多いのだ。
この力を使わない手はない…
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