普通では
今日は珍しく、シュネル様に雑用を任された。
確かに室内は本で散らかっている。
重い物を運ぶ、掃除、何でもお申し付けください!
作業に集中して三時間。
散らかっていた部屋はすっかり片付き、また新たな本が並ぶ。

「ありがとう、タイウィン。お疲れ様!」
「いえ、これ位何でもないですよ。片付いて良かったですね。」
「うん、よし、ミコが終わる頃におやつを作るって言ってたんだ。食べに行こうか。」
「…!はいっ。」
(ふふふ、とても嬉しそうな顔してるの見ちゃったなぁ。うまく行くといいね!)

作業用の服から着替えて、食卓へと向かう。
しかし、そこにはシュネル様の姿はなかった。
手洗いにでも行ったのかと見渡していると、ミコが盆を持ってやってくる。
何やら嬉しそうにニコニコ笑っている。

「ふふ、タウ、お片付けお疲れ様。」
「あぁ、ありがとう…シュネル様は?」
「シュネルさまは自室で食べるって。だからね、私とお喋りしてほしいなって。」
「ふぅん…?まぁ、良いぞ。何か良いことでもあったのか?」
「あのね、タウの事が好きだよ。」
「あぁ、私も好きだ。」
「友達、とか…家族として…じゃなくて……異性として…スキ、だよ…?」
「────!!」

ま、まさかこんな形でくるとは!
あぁ、これは!確かに!特別な計らいだな!
どれ程、考えてくれたんだ?
些細な日常に混ざる非日常的出来事ほど、強い印象を与えるものはない…!!
あぁ…そんな、顔を赤くして…いじらしく私を見上げないでくれ…♡
可愛くて堪らなくて、我慢できないだろう!?
そうだな…予定調和じゃ私としてもつまらないな!
ふふ、ここは私からも予想外を作ってあげよう!

「そう、なんだな?すまない…気づいてやれなくて…」
「ううん…私も…ちゃんと分かったの、つい最近だから……」
「そうか……私と…恋人になりたい…ってことだな?」
「う、うん………タウも私のこと…スキ…?」
「………すまない……君のことは…妹のようにしか見れなくてな………家族と恋人という感覚はちょっと……」
「…!!………そ、そっか……そう、なんだね……う、うん…!困らせてごめんね!?」

断った瞬間の、まさかの展開に対する絶望した顔…最高だ…!
声を震わせながら、涙を堪える姿も可愛くて堪らない…!
あぁ…もっと意地悪がしたいなぁ…!!

「でも、努力はしてみる。」
「無理は…しなくて…いい、から…」
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