塗り替え
タウってば毎日私の事も書いてる!
もう…心配性なんだから…
あ、そういえば一昨日はどんな事を書いたのかな…
間を飛ばして、止まっているページまで捲った。

──ミコからようやくサプライズ告白をされた。
本当に恋する乙女のようなあの表情は宝物だ。
こちらもサプライズを仕掛けて、泣いてしまった顔も可愛かった。
もっと意地悪がしたいものだ。
どんな事をしたら、色んな表情が見れるだろうか。
どんな事をしたら、もっと私に夢中になるのだろうか。

「ミコ、何をしているんだ?」
「…!!!!」
「私の部屋に入るな、と言っていたはずだが?」
「え、え…っと…お掃除を頼まれて……」
「その割には机の上で熱心と…日記を読んで…面白かったか?」
「…ッッ!!!!」
「なぁ、ミコ…君は悪い子だな………それを見られた以上、君を野放しにはできないな。」

私より背丈の高いタウが近づき、背後の机に手を置いて見下ろす。
目の前にはタウの怖い顔。
後ろは机、横は腕で塞がれてどこにも逃げ場がない。
肩越しに読んでいたページを覗かれる。

「あぁ、一昨日の告白の事も読んだのか。なら、もう許すわけにもいかない…」
「ご、ごめんなさい……つ、つい……気になって…」
「ミコ、どんな事が書かれていたか、言ってごらん?」
「え………っと………もっと意地悪したい……と…どんなことをしたら良いのかな…って…」
「ふふ………こうやって近づけば、無条件で私に釘付けだな。これは良いことを知った。」
「……、…」
「ミコ、私も君の事が好きだ…大好きだ……私を嫌いになったり…私以外を好きになったら許さないからな。」
「…う、うん……タウが…ずっと……いちばんだよ……」

低い声をより一層低くして言うタウが怖い。
怖くて堪らない…!!
じわりと涙が目に溜まっていく。
その涙に気がついたのか、顔がもっと近づいて、ペロリと舐められた。
いつもの笑顔なのに、目が笑っていなくて…

「ミコ、私達は今日から恋人だ。君の念願の恋仲だぞ。私も、だけど。」
「う…うん……」
「じゃあ、記念にファーストキス…奪わせてもらおうか。良いだろう?」
「う………ん………」
「………、…ふふ…」
「…………」

怖いけれど、やっぱり初めてのちゅうはドキドキして、恥ずかしくて…
目を合わせられない…
優しく頬を撫でる手にさっきまでの態度は、ただ怒っていただけなのだと自分に言い聞かせた。
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