心を込めて
ソファーの上で三人重なったまま、動くことも無く数分過ぎていた。
「……さすがに重い…」
「ぁ…ご、ごめんね…重いよね…」
「いや…君ではなく後ろの彼がだな…」
「耐え症無いな。もっと鍛えたらどうだ?」
「ぐぅ…っっ…い、痛い!!勘弁してくれ!」
「タイゥィ…私もおもいぃ…」
「あぁ、すまないミコ…来い。」
わざと銀色へ体重を乗せれば、泣き言を吐く。
ミコも影響を受ける配慮不足だったのは、正直悪かったと思っている。
起き上がるついでに膝の上へと乗せる。
後ろから抱きしめ、肩に顎を乗せて見つめる。
困ったような情けない声が漏れ聞こえる。
拗ねた様子の銀色が夜食を温めに立ち去った。
俺の勝ちだな。
しばらく温もりを堪能していると、テーブルに温もった料理が並べられる。
「タウごめんね…私がやるべきなのに…」
「大丈夫だ、これ位なら私にでも出来る…」
「そういや、プレゼント交換がまだだったよな。」
「…!確かに、じゃあ今交換しよっか?」
「ミコ、君に似合うと思ってな…仕事の時はいつも同じ髪留めだろう?良ければ付けてほしい…」
「…!こ、こんな可愛いリボン付けてて良いのかなぁ…」
「むしろ、今の髪留めは少し地味すぎると思っている…」
「ありがとう…タウが言うのなら、仕事の時に付けるね…!」
「まともな物を選びやがって…俺からはこれをやるよ。」
「こ、これ…なぁに…?」
「見ての通りランジェリーだが?普通に着れるデザインだろう?」
「ぁ…ほんとだ…あ、ありがとう…」
「夏に着れば涼やかに寝れるはずだ。もちろん、卑しい気持ちもある。」
顔が赤くなりながらも喜んで受け取った。
また暑い時期に身につけた姿が見れるのを、楽しみにしておこう。
ミコから俺の手に乗せられたのは、小瓶だった。
「これ、香水だよ…タイウィンなんて特によくない臭いが付きやすいと思って…」
「使いやすそうなフレグランスだな。ありがたく使わせてもらうよ。」
「俺はお前の匂いが良いのだが…」
「大丈夫だよ、私もお揃いだから!」
「そ、そうか…なら良い。ありがとな。」
「…フッ…」
「おい、笑うな…」
「いつでもお揃いが良いよね…っ!」
同じ匂いだと分かった途端に頬を緩ませる姿が、可愛いな…
と感じていれば、タウも同じことを思ったらしい。
本人はあまりいい気分ではないらしいけれど、やっぱり可愛い。
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