冬限定
二人きりのデートでは無かったのは惜しいが、仕事で離れ離れの作業をして過ごすよりは遥かに良い。
目を輝かせて見つめる君を見ていると、自然と口元が緩む。
迷子にならないように三人寄り添う。
まず目に付いて訪れた屋台は、的当て。
ダーツが5本渡され、的に当たった総合特典で貰えるプレゼント内容が決まるらしい。
これは…弓矢を扱う君なら得意そうだな。
一番槍にもう一人の私が意気揚々と挑戦した。
屋台主も考えるもので…大人に対しては小さめの的が用意された。
3点ラインまでは大きいが4点ラインは細く、5点にもなるとほぼ中心狙いの域だ。
4点ラインに二回入り、17点。
私も試しにやってみたが…やはり17点。
店主的にはこれでも平均より上…らしい。
「投げる物だからちょっと自信ないけど…頑張ってみる…」
「ミコの手本、見せてくれ。」
「ミコなら出来るぞ。」
「あ、ありがとう…」
少し照れて気を取り直した後、スッと投げる。
バシッと5回とも5点に吸い込まれ、満点を叩き出した。
これには店主も絶句しており、周囲の観客にも沈黙が流れた。
一間置いて、店主が満点記念という事で、君にだけ最高商品と、1ランク下の商品2つが渡された。
君の実力が凄かっただけなのに、何度も申し訳なさそうに頭を下げている。
店主も隊長補佐だと分かった途端、それなら仕方ない!と大笑いした。
荷物を一つに纏めて次に訪れたのは、フリーマーケット。
手作りでオシャレな冬の小物が作れる体験会が開かれていた。
「ねぇねぇ、あれ…凄く綺麗!」
「あぁ、初めて見たな。」
「エウレカって雪国だから…あの小物も凄く似合うと思う…!」
「あれはスノードームという物だ。白い粉を風で回しているんだ。」
「へー……タイウィン詳しいね…!あれ作ってみても良い?」
「もちろん、一緒に作ろうなっ。」
長机の前に三人並んで座り、一つ分のセットを貰う。
講座の元、組み立てて行くのを横で眺める。
中心のオブジェは、雪だるまではなく青と黄色のペンギンが選ばれた。
理由を聞けば私と彼の代理…とのこと。
周りに小さな星やハートを散りばめ…丸いガラス蓋で閉じる。
土台部分も飾りつけをすれば…オリジナルのスノードームが完成した。
スイッチを付けると中で白い粉が雪のように舞う。
その中に私…を模したペンギンが居るのは少し気恥しい…
緩衝材に包まれ専用の小箱で受け取った。
次はどこに行こうか…
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