第二
ジリジリジリジリ!!!
焔ビト発生を告げる警報が鳴り響く。
私の仕事には発生場所を伝え、GPSを見ながら現地に向かう彼らに電信を送る役割もある。

「皆さん!焔ビト発生です!ばしょ……は………」
「…………」
「うぅ……皆さん向かってください……」
「悔しいことだけど泣かないで!負けないで!きっと治るわよ!」
「うぅ…タマキちゃん……っ!」

走って発生場所を伝えようとすれば、ちょうど部屋から出ようとしていた火縄の手が胸を掴むことに。
頭が真っ白になってしまい、取り敢えず出動体制を優先してもらった。


焔ビトを無事鎮魂し、帰還すると電信が届いた。
出動の際に散らばってしまった書類を整え、出迎える準備をする。
落ち着いて。
ちゃんと歩いたら『ラッキースケベられ』ることもない!うんうん!
不注意から起きてる事故なんだから!
外から戻ってきた皆が再び席に戻り、仕事を再開するのを見届ける。
少しすれば昼休憩の時間になり、それぞれ自由に動き始める。

「よし、今日は寒いからラーメンでも食うか!っと何かあったら困るから火縄も来い!」
「俺、ですか?」
「あぁ、ミコを連れて出たらどこでどうなるか分からないからな!」
「……それもそうですね、ではご一緒します。」

私を気遣って火縄を遠ざけてくれた。
どうやら私のものは火縄限定に起こってしまっているらしい。
あ、そうだ!ついでにデザートでも作ろうかなぁ!
カップケーキでも作ろうかな…


「なんか甘い匂いがするな。」
「おやつの匂いがしますね。」
「あ、二人ともちょうどいい所に!あのね、今さっきケーキができっ!」
「あ」

駆け寄ろうとした私のばか!
また躓き、勢いよく火縄の胸元にダイブしてしまった。
受け止めきれなかったのか、一緒に地面へと倒れ込む。

「だ、大丈夫か…?」
「ミコ?大丈夫?!すごい音したけど………あー…」
「うぅ……………、…はわっ?!」
「…………」

今度は起き上がって座りこんだ所に丁度火縄の顔があったのか、完全にスカートの中に入っていた。

「ごめんなさい!ごめんなさい!すぐに退くから!」
「い……いえ………」
「どうしたんだ?早く食おう……」
「おー…」

立ち上がろうとすれば、スカートが踏まれていたのか、スルッと脱げてしまった。
そこを丁度シンラくんとアーサーくんにも見られてしまった………
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